地球のステージスタッフによる日誌です。その日の公演の様子や、なにげない毎日の様子をお伝えしていきます。
みなさんどんどんコメントをお寄せください。ステージに関すること、広く伝えたいことなど書き込んで、つながりの輪を広げていきましょう。

水が出た!

2017.05.14 Sunday

昨日の朝、帰国しました。

 そのままクリニックに入り、10時過ぎから診察〜。19時過ぎまででしたが、やっぱり外来もやっていると落ち着きます。昨日も会社員の方が一人「卒業」されて行きました。4回の外来のみ。これからもしっかり話を聞いていこうと思いました。

 そんな昼休み。なんと盟友タンナインさんから明ちゃん経由でミャンマーからメールが。

「水が出た!」

 何〜!?

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 あれからたった2日。村長とミャウさん、そして村人が一致団結して5キロのパイプを修繕し、借りたポンプを設置して水の出方を確かめたところ、「確かに出た!」とのこと。

 う〜ン、恐るべし機動力。壊れない高出力のポンプを買ってもらいましょう!

 

 今日は岡山の高校で久しぶりのステージ。朝早い便と夜遅い便しかないので、一番機で岡山に着いてしまい、ただいま岡山市をさまよい中〜。

 

桑山紀彦

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水道復活プロジェクト

2017.05.09 Tuesday

子どもたちとの懇談の時、

「みんなの村は農業が中心で作物も採れ、ほとんど自給自足。素晴らしい環境だと思うけど、そんな中にも”村の問題”ってあるよね。」

 と問いかけた時、たくさんの子どもたちが、

「水くみが大変!」

「時間とられて勉強できない。」

「でも困っている親の姿見ていると、自分がやるしかない。」

 これはミャッセ・ミャー村の一大事と思い、水道について調べてみました。

 まず日本にあるような配管による水道供給システムはありません。各家庭に水道管が来ているということはミャンマーに田舎の村においてはまずあり得ないことなので、そこはご理解下さい。各家庭は村に大抵はあるはずの「井戸」か「水道小屋」に水を汲みに行って、自分の家に設置してあるタンクにそれをためます。家によってはそのタンクから台所に短い水道を引くところもあれば、そのタンクから毎回水を汲みにいって使っているところもあります。そこは各家庭の裁量ですね。

 ミャッセ・ミャーには東に大きな井戸がありますが、塩分が高く飲料にはむかない状況です。そこで2年前国が半分、村が半分の経費を出して5キロ離れた湖から水を引いてくる水道システムを完備しました。それは動力を水車に頼り、水路の水が回した水車の力をベルトに伝えポンプを回して2インチのPCP(ポリ塩化プラスチック)配管に水を送り、実に5キロの道のりを推定20メートルの高度差を越えて押し上げるタイプのものでした。

 正直この小さなポンプで5キロの長さを直径5センチ近い水道管の中に水を通して、高度差20メートルを上げるということが可能なのか、多いに疑問でした。でも村長もみんな、

「水がジャバジャバ出ていた!」

 と言うではないですか。しかも1年半にわたって…。

 水をくみ上げるには、石油のポリ缶から「しゅぽしゅぽ」を使って押し上げ、あとは高い面の水と低い面の水が「つながった」時に、わずかな力で押し上げられる原理〜浸透圧を利用するものです。でも、村長が言うように、

「ジャバジャバ出ていた」

 というのは、終点である村の水道小屋に来ている水道管の先が「オープン」な状態。つまり水面の中に入っていない状態を指しています。それでは、浸透圧がかからず水は上がってこないはず。その時の設計施工をした村のミャウさんにも来てもらいましたが、この「浸透圧で水を引っ張り上げる」ということは意識しないでこのシステムを作り上げたようでした。

 う〜ン、不思議だ…。なぜ水は上がってこられるのだろう…。

 

 とにかく、5キロの道のりの途中、3カ所にわたって配管が破れていることを確認したので、そこを直す費用だけは支援することとし、次に農地散水用のポンプを持っている村人から実機を借りて仮設置し、それで見事水が「ジャバジャバ」と出たら、そのポンプの購入費を「地球のステージ」が負担することを約束して、作業に取りかかっていただきました。

 1,2週間後には「水が出ている写真」をイェイェさん経由で送ってもらい、それが確認できたらおおよそ10万円ほどのポンプを寄付したいと考えています。もちろんその費用はどこから来るものでもなく、「地球のステージ」公演の開催費用からまかなうことになりますが。

 果たして水は出るのでしょうか。ミャッセ・ミャーの自己修復の力に期待しましょう!

 

 それにしても採水地はまさに樹木の根の下から、あふれるように冷たい清流が流れ出て、その先には碧色の沼がありました。日本だったら「丸池様」かなんかの名前がついて、観光名所になっていること必至ですが、ここではただの「沼」です。さっそく明ちゃんと話し合ってつけた名前が、

「龍神沼」

 勝手につけるな、という感じですがパオ族の祖先のお母さんは「龍」です。

 ぴったりじゃないですか…。森の中にたたずむ紺碧の沼と緑の森。さっそくこの龍神沼を舞台にした短編映画のシナリオが既に頭の中に…。主人公は14歳になったイェイェさんの妹、スーしかいないな…。

 

 とにかく、ミャッセ・ミャーは無限の可能性を秘めた素晴らしい村だと思います。

 

桑山紀彦

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親の思い

2017.05.09 Tuesday

今日は朝からミャッセ・ミャーの小学校に集まり、今回支援している子どもたちの親御さんたちと会いました。

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 毎日農業で忙しいので、無理しないで下さいとお伝えしたのに、なんと全ての子どもたちのご家族が来てくれました。

「この支援のお金で安心して子どもたちを学校に通わせていられます。」

 と言葉をかけられ、

「こちらも子どもたちや村から学ぶことがたくさんあるのです。」

 と返事をしました。

 そして誰からともなく、自分の家で採れたジャガイモ、ニンニク、豆をプレゼントして下さいます。

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丁寧に丁寧に合掌していただきましたが、それを横で見ていた明ちゃんは、

「何だか誠実な農民から取り立てをしている悪代官のようだ〜」

 としきりに言います。そんなことはないですよね〜。

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 そして親御さんから語られる子どもたちのいろんな様子。

「うちの子は、背がどんどん伸びていつの間にか村一番の高さになっちゃったけど、その割に勉強が伸びていないんで、背は伸びても成績伸びないって、本人とっても気にしているんですよ〜。」

 とか、

「うちの子は、ああ見えて意外に人見知りでね〜。なかなか友だちが増えないんですよ〜。」

 とか…。

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 どこの国でも親は子どものことでいろいろと悩みます。

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 それでも全ての子どもたちについて親御さんがコメントしてのが、

「ほんとうによく手伝う」

「一人で何でもできる」

「言わなくてもちゃんと勉強する」

 ということでした。

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 村の子どもたちは自立がとても早いように思います。だからこそ応援しがいがあるんですね。支えることで自ずと自分の力を発揮して伸びていく子どもたち。改めて里親になって下さった皆さん、楽しみが増えると思います。今回はみんなが一生懸命書いた手書きのコメントカードの原版を里親の皆さんにお送りします。

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 「地球のステージ」は教育支援活動という分野は初めてですが、非常に細かく丁寧に関われていると思います。自画自賛で申し訳ないのですが、小さな活動だけれど、一人一人の名前と顔、そして生き様を感じることができている活動になったと思っています。

 

 さて、子どもたちとのお話し合いの中で、「今の村において問題点を挙げてみよう」というものを展開しました。その中で出てきたものの一つに「水問題」があります。実は半年前に水野供給システムが壊れて村に水が来ていないのです。

 そこでさっそく大好きな村長さんと話し合い、まずは調査から始めました。そこで驚きの事実が!

 続きはまた明日〜!

 

桑山紀彦

 

 

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村の寺子屋

2017.05.07 Sunday

朝からモンスーンの厚い雲の間からもれる太陽の光に照らされて、パオ族の心のよりどころ、カックー寺院の空撮に入りました。

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 パオ族の子どもたちの教育支援をしているということで、特別に許可された寺院の上からの空撮。今後の修正版「ミャンマー篇」Ver 3.0は今週末、5月13日(土)のコープみらい、中野の公演からスタートしますが、本当に美しい寺院でした。

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 しかし今年の4月のサイクロンでかなりの部分が破壊され、現在修復中。その痛々しい姿が辛いですがそれでもここを訪れる国内観光客の数は変わっていないとのことです。修復に約2年かかるそうですが、修復終了後にまた空撮させてもらう約束で寺院を離れました。

 

そして2日目のミャッセ・ミャー村。

 村の中心、唯一の小学校には既に30人を超える子どもたちが集まっていました。

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 今日はイェイェさんの週末活動。子どもたちへの課外授業の日なのです。それにしてもこの日曜日の良き日に、これだけたくさんの子どもたちが集まるということにも驚きますが、何より疲れも見せずその子どもたちに黙々と授業を行うイェイェさんの姿勢にただただ驚くばかりです。

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 ここにはひたすら勉強したい子どもたちが集まり、ひたすら村に貢献したい人が集う場所なのです。子どもたちになぜ勉強をしたいのかを尋ねてみました。

「教育を受ければ知識がついて、人に頼られた時に応えられるでしょ。そして教育を身につければ、次の子どもたちにそれを渡すことができるんだよ。」

 実に明確な答えでした。そう答えてくれたのは高校2年生になるテンリンです。

 そんなみんなに尋ねてみました。

「日本では、勉強が難しくてついて行けなくなったり、友だちをうまく作れなくて落ち込み、学校に行きたくないということもたちがたくさんいるけど、みんなはそんな子どもたちにどんな声をかける?」

 するとイェイェさんの妹のスーが答えました。

「日本の子どもたちはなぜお母さんやお父さんに話さないの?心の中にためないで悩み事はまずお父さんお母さんに話すことだよ。」

 でも、日本の両親は忙しくてなかなか子どもたちの悩みに耳を傾けてあげられないことが多いんだと伝えると、スーは続けました。

「誰でもいいと思うよ。信頼できる人に聞いてもらおうよ。とにかくため込まないこと。ちゃんと吐き出して誰かに悩みを伝えることが大切。

 そして日本のお父さんお母さんも、忙しいなんていってちゃダメ。子どもが悩んでいるんなら、どんなに忙しくても時間を作って子どもの話をじっくり聞くことが大切。ミャンマーの両親はみんなそうしているよ。」

 みんな大きくうなずいていました。

 当たり前の答えなのかも知れないけれど、その「当たり前のこと」をまっすぐ意見されると、目が覚めるような思いでした。僕たち日本人はいつの間にか「仕方ない」とあきらめていることが多いのかもしれません。「親が忙しくて、子どもたちと過ごす時間がないなんて、そんなこと”仕方ない”じゃ済まないんだよ」とスーに突きつけられた思いで、はっとしました。親との対話、親とのふれあいによってミャッセ・ミャーの子どもたちの心には「芯」があります。きっといろんな困難をみんなで乗り切っていくんでしょう。この「心の強さ」を日本の子どもたちに伝えたい。

 

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 2時間が過ぎてもイェイェさんの授業は延々と続いていきます。後半は学校のグランド、樹の下で英会話のロールプレイです。ひたすらまじめに取り組み、一切の乱れもない統一されたこの「課外授業」を見ていましたが、ふと気づけばこれは学校が一切関わらず、村の子どもたちがイェイェさんと自主的に行っている塾〜寺子屋のようなものです。誰も命ぜられてやっているわけではない、全ては自分たちの意志で成り立っている「勉強」なのです。

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 この「学びたい」という強い意志を見ていると、今日本が失ってしまった生きる活力を強く感じました。「本当の幸せって何だろう…。」思わず口を伝って出てきた独り言でした。この村に住む子どもたちの幸せ感は天を突き抜けているように思えてならないのです。

 もちろん子どもたちとの話し合いでこの村の問題も見えてきました。まずは「水」が手に入りにくいこと。離れた井戸から水を汲まなければならないことの大変さ、不便さが語られました。

 つづいて病院やクリニックが近くにないこと。病気になった時が不安だとみんな口々に語りました。だから、テンリンは蛇口をひねれば水が出るシステム構築のため、建設のエンジニアになりたいのだし、スーは医者になって、この村にクリニックを建てたいのです。

 

 ドローンを上げて、高い空の上からのミャッセ・ミャー村を見てもらいました。

「この村が大好き」「この村のためにできることをしたい」

 そんな思いの強い子どもたち。私たちがこの村に関わっていることをとても嬉しく思ってくれているので、明日はそんなみんながおみやげを持たせてくれるそうです。

 それは…、村で採れたジャガイモ!!!

 子どもたちが今の時期、最も誇らしく思う村の産品なのだそうです。最高のおみやげ!

 明日は子どもたちの親御さんたちと会います。

 

桑山紀彦

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里子の子どもたち

2017.05.06 Saturday

今日は早朝にヤンゴンを出て中部シャン州のヘイホーに飛びました。

 ヤンゴン国際空港も新しくなり、国内線も見違えるようなビルに変わりました。その影響なのか全てが時間通り。ヘイホー空港にはイェイェさんが待っていてくれました。

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 ちょっとやせた感じのイェイェさん。さっそくミャッセ・ミャー村に向かうと小学校には子どもたちが集まっていました。

 よほどイェイェさんが信頼されているのでしょう。一人も欠席することなく支援を受けている子どもたちが集まってくれました。たった半年だけれど、子どもたちの成長ははっきりと伝わってきます。

 愛知県の田中さんが里親になってくれているテイン・リンくんは、どんなことにも意識を巡らし、1つ答えると10の質問が来るほどの秀才になっています。

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 うちの事務局、優子ちゃんが里親になってくれているミュー・ティット君はみんなが飲んだ後のジュースの缶を自ら集め、自分お家に持って帰りました。見て見ぬ振りをしない少年になっていました。

 島根の獣医師川上さんが里親になってくれているキン・テ・スーさんは、先日郡の数学大会でなんと一等賞を獲得し、トロフィーを持ち帰りました。あと2年、学校で勉強したあとに大学を目指すことになりますが、現在の強い夢は医学部への入学です。

 川上さんの娘さんと同じ道を進もうとしている彼女に、光を見た思いでした。

 

 こうして、ミャッセ・ミャーの子どもたち、4学年全てが里親に支えられて半年間学校に通えました。今は新学期前の夏休みです。6月からいよいよ新しい学年。今回新しく8年生になるのは9人。これから新しい里親を見つけて行かなければなりません。

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 現在継続の学年を支援して下さっている皆様。みんな手書きのメッセージカードに記入してくれました。帰国後皆様のお手元に日本語の訳を下段に書き込んだものをお送りします。

 遠い国、ミャンマーを身近に感じていただけることと思います。

 

 明日は、パオ族の心のよりどころ、カックー寺院の空撮です。パオ族の代表部にしっかりと許可を頂きましたので、思い切り空からのカックー寺院の撮影に入ろうと思います。

 

桑山紀彦

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