昨日、エレズの検問所を抜け、ガザに入りました。
思ったよりも簡単に検問を通れたのは、イスラエル政府が、ラファ市に開いた壁の問題に対応するべく、「人道的な支援は受け入れる」と表明したからだと思います。
そしてガザ市に入りましたが、経済封鎖は若干緩められたとはいえ、人々の生活は困窮しています。何とかホテルに入りましたが、節約してぎりぎりの生活になっていますが、なぜかインターネットだけは整備されていて、こうしてメールも送れる状況になっています。
極寒のガザで、ろくに暖まる方法もなく暮らしていると、まるで2年前のパキスタン北部大震災で救援に入った時のアガジーホテル20号室を思いだします。
それでも活動はちゃんと続けられていて、今日は女の子たちの活動「想い出帳づくり」です。ひどい経済封鎖の中、笑顔で活動にきてくれています。
「想い出帳づくり」の活動
そして破壊された壁を見に行きました。
驚くべきことに、残っている壁の方が少ない事態です。しかし次の壁、エジプトの間の壁は多くが修理されつつあり、人々のエジプトへの買い物はかなり少なくなってきています。
それでもデモ隊とそれを阻止しようとするエジプトの治安部隊などもいて、結構緊張が漂うところでもあります。
倒された壁の上にて
こういった封鎖の中での「心のケア」も、燃料がそこをついてきていることや、人々が活動どころではない、といった事情もあって、やむなく休止に追い込まれそうな雰囲気です。
どうしていくといいのか、残りの時間で考えようと思っています。
くわやまのりひこ
ここは極寒の地「ガザ」です。これまでに6回訪れていますが、今回ほど寒い思いをしているパレスチナは初めてです。暖をとる燃料もない、移動する手段のガソリンもない、そんな状況がこの寒さで続けば、みんな壁を壊してエジプトに物資を調達に出かけるのもわかる思いです。
エジプトへ向かう人々
昨年の8月の渡航時はひとりでガザに入りましたので、なんとも心細くひとつひとつがストレスでした。ちょっと弱音を吐いてしまいましたが、多くの皆さんに励ましていただきなんとか乗り切れました。本当にありがとうございました。
その時もそうでしたが、このブログに寄せていただいているコメントを読むと元気になります。
今回は桑山さんと一緒なので心細さはなく寒さに凍えながらも順調に乗り切っていますが、
港屋のおばちゃんはじめ、多くの方に応援していただいているのを肌に感じ、心から感謝しています。
今後ともよろしくお願いします。
aki
よかった~
ニュースで見るガザはたいへんな様子だったので、心配しましたが、まずはよかったですね。
しかし、そこで暮らしている人々のことを思うと一日も早く状況が安定することを望みます。
今、日本では冷凍餃子に農薬が混入したということで大混乱しています。ニュースでの取り上げもむずかしいですね。みやぎ生協がいちはやく回収に動いたことが全国放送されました。(宮城では健康被害者は出ていないのですが)どうして混入したのかはまだわかっていませんが、なんか、悲しさを覚えます。
人はやさしいけれども、いろんな感情も持っている。
この世の中をやさしさでいっぱいにしたいですね。
また、ガザの様子をお知らせください。
桑山さん、akiちゃん、由美ちゃんも、無事なようで安心しました。早く、不安のない暮らしに戻れるといいですよね。
我が家の隣に、携帯電話のアンテナ基地局が建ちます。
近くに1基建っていて、さすがに2基目はいやだからと、同じ人の土地なので、止めて欲しいと言っても、「電磁波は安全だし、法令は守っている。」の一点張りで、話し合いも持ってくれませんでした。代替地はいくらでもあるのですが。
私も携帯電話を使いますが、さすがに家の近くに2基建てられると、ストレスです。おかげで、少し痩せました。
今回のことで、C型肝炎訴訟、アスベスト問題など、被害者の気持ちが良く解ります。冷凍ギョーザのことも、まだ解明中ですが、結局は同じで、企業の利益優先の姿勢から来たのではないかと思っています。
パレスチナの人たちは、日本とは別の理由で、生活環境が悪化しています。でも、少なくとも「フロントライン」に集まってくる子どもたちは、ここで一緒に生活している由美ちゃんや、危険を感じながらも来てくれる桑山さん、akiちゃんの熱意や、やさしさを感じてくれていると思います。そこには行けなくても、日本から応援している人がたくさんいることも、分かってくれていると思います。
そういった子どもたちが、大人になった時、思いやりや、やさしさを持って、暮らしてくれるに違いありません。
写真の桑山さんは、どこかの階段の上に立っているのかと思ってよくよく見ると、崩壊したエジプト国境の壁の上だったんですね。
ひとまず、ガザに入れて安心ですね。
とはいえ、不安材料には事欠かない現実が経済封鎖の実情なのでしょうね。
私はこれまでここ北九州で物資がなくなるということを考えることもなく暮らしてきました。でも、「地球のステージ」と出逢ってパレスチナのことを知り、いつしか日本の、パレスチナの、そして世界中の子どもたちの未来が明るく有りますようにと祈るようになりました。
物資が足りなくても、寒さの中でも、明るく活動に参加している子どもたちにとって、困難な状況だからこそ、桑山さん、後籐さん、そして寺畑さんの思いと行動は、ラファの子どもたちの光であると思います。今はただただ心からの声援と、皆様のご無事を祈ります。
バレンタインには娘共々試写会でお会いできるのを楽しみにしています。