1000人の静寂

今日は岐阜県岐阜市の岐山高校のステージでした。

 これで岐阜県内の高校のステージは9校目。うち6校が毎年開催しているという、本当に感謝してもしきれないくらいの我が岐阜県において、岐山高校は今日が初めてでした。
 朝、高山にいた僕はお袋と明ちゃんとモーニングを食べ、中部地方を満喫していました。「モーニング」とは、我が中部人にとっては非常に「日常」ですが、明ちゃんにとっては「あまりにもすごい文化」のようです。
 だって、トーストとサラダ、卵にヨーグルトとコーヒーまで付いて380円!というシステム。どこで儲けてんの?と思わず突っ込みたくなるのがこのありがたい「モーニング」システムです。
 朝7時くらいには多くの喫茶店がお店を開け、たいていた店の前に「黄色いパカパカ」(→ようは黄色の前照灯)をつけているところが「開いてるよ~」の印で、モーニングを用意してくれています。
 そんな中部地方の「喫茶店文化」に育まれた「モーニング」、そんなしゃれた喫茶店が東北にもあれば嬉しいですね。
 さて、そして気温がぐんぐん上がり「今日は大丈夫?」という思いで岐山高校に入りました。正直この体育館に1000人の生徒さんが集まって暗幕をしめて暗闇の中100分のステージ・・・大丈夫かなあと思っていました。
 しかし岐山高校の生徒さんはものの見事にその心配を裏切ってくれるのです。
 今日はとても大切な「ステージ1番+震災篇」でしたが、雄大なフルハイビジョンの南米篇の映像、ロエナスの場面、ソマリアで1歳半の子どもに死なれる場面、津波の来た瞬間の映像・・・。水を打ったような静寂を1000人の高校生が創り出してくれます。それはものすごい感動です。だって1000人の人が気持ちを一心に向けてくれることでできるその静寂という「空気」それは、一人一人の気持ちによって創られるもので、「では今からせ~の~でで、創ってくださ~い」といって創れるものではないと思います。だから高校のステージって劇的。
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1000人が集中してきいている
 そしていつも思うのは、この生徒さんたち一人一人がこの困難といわれる時代に、自分の夢をしっかりとかなえてくれるようにと願う気持ちが強くなるということです。純粋で、素直、そして傷つきやすく、もろい。そんなすばらしい高校生たちが「活きててよかった!」と思える瞬間を一つでも多くつかめますように、と願ってやみません。
 高校の先生たちは、そんな思いでひび子どもたちに接しているんでしょう。
 でも、夢はそう簡単には叶いません。入りたい大学だって、みんなが入れるわけじゃない。だから目の前で挫折していく生徒、哀しみと落胆にくれる生徒もたくさんみてきたのが高校教師だと思う。だからこそ、そんな熱い思いの高校教師は僕たち「地球のステージ」を呼ぼうとしてくれるに違いないと思うのです。
 なぜなら、世界はとても広く、ある自分が仮にダメでもそこであきらめるべきではなく、次なる自分を探し求めていくことで幸せがつかめること。そして他人と比べ過ぎるのではなく、自分の中の発展性を確認しながら活きていくことで、また幸せがつかめるかもしれないことを途上国の子どもたちが教えてくれているからだと思いました。
 僕たちは、そのメッセージを伝えるためにこうして毎日毎日ステージをやるべきなのだとまた、確信した1日でした。
 岐山高校の素直でまっすぐな生徒さんたち。ありがとう。
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座談会の後で
桑山紀彦

1000人の静寂」への3件のフィードバック

  1. 今日は素晴らしい講演ありがとうございました!
    座談会の開場まで案内させていただいた者です。
    桑山さんの言葉1つ1つがとても心に響いてすごく感動しました。
    私も自分に正直に後悔しないように生きていきたいし、どんな状況でも幸せを見つけられる人になりたいです。
    地球のステージ2もすごく見たいです。
    今日は本当にありがとうございました!

  2. 学校での公演でよく見かけるのですが、体育館の板張りの床に体育座りで約2時間。これは、相当ツライですよ。学校関係者の皆さん、面倒ですが体育館にシートを張って椅子に座らせて地球のステージを見られるようにしませんか?

  3. 地元の公演がじわじわと増えてきて良かったですね。
    こうしてまた今日も視野の拡げる若者が何人も出てくると思うとうれしくなります。

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