イスラエルの変化

今回のパレスチナ渡航に関して、驚いたのはイスラエル側の大きな変化です。

昔は到着した空港で3回も4回も止められ、その都度身元チェックや、何しに来たんだどこへ行くんだと聞かれて、ひどい時は23時にベングリオン空港について、空港を出られたのが朝の5時だった時もあります。

現在イスラエルの入国は専用の機械を使って、入国のためのカードを発行してからパスポートコントロールに進むのですが、その外国人用の入国レーンに並んでいたらフリーの係官が来て、

「日本人?よく来たね。もういいよ。行きなさい」

と係官と話すこともなく入国。びっくりでした。

そしていよいよガザの入域の時も、特に目的を聞かれることもなく、

「相手先の団体はどこ?」

「エル・アマル・リハビリテーション協会です」

「了解」

ってなわけで1分で済んで即入域。しかも、現在1日1万5千人近いパレスチナ人がイスラエルサイドに入国してで稼いでいるため、いちいち面接などしていられないということで自動入国のゲートが設置されていました。19年通って初めて見る光景でした。だからパレスチナ人は自分のIDをかざすだけでゲートが開き、イスラエルに入国できるのです。

格段にイスラエルが柔軟になってきていることを感じました。

出国もそうです。以前は6つのカテゴリーで出発前の荷物検査があり、ガザに行ってきたなどと言ったら、最悪の6番のシールが貼られて、荷物検査でパンツまで脱がされたことがあったのもこのベングリオン空港でした。

しかし今回は笑顔と共に、

「知らない人からおみやげに、とか言って荷物持たされていない?尖ったもの武器になるようなものは持ってない?」

の質問のみで終了。出国までに20分もかかりませんでした。

イスラエルは変わろうとしていると思います。国際社会に受け入れられ、世界の平和を共に享受できるような国家になろうとしているのではないか、と思えるような対応を感じました。

幸い、在日イスラエル大使館のイド参事官ともとても良好な関係なので、今度もイスラエルサイドと適宜関わりながら、パレスチナ支援をしていきたいと思っています。

帰国して海老名でゆっくりしております。

桑山紀彦

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