ガザ入域、活動初日

2年ぶりでガザに入りました。

新型コロナの影響でこの2年間、ほぼ全ての関わりがzoomによるリモートであったため、生身でガガザに入れたことは、コロナとの闘いが収まりを見せ、世界が正常化してきている証拠でもあると思います。

ガザの仲間たちは相変わらず優しく、たくましく生きていました。そしてここでもマスクをしている人はほとんど皆無。もう感染者数さえ数えておらず、「なんとかなっているよ」というパレスチナらしい鷹揚な気持ちが浸透していました。

今日は1年の活動を締めくくる最終発表会と心理社会的ケアセンターの開所式でした。

外務省のODAを使い、このガザの地に「心理社会的ケアセンター」が設立できました。長年の夢が1つまた叶いました。でも喜びよりも、これをどう維持していくか、どう自立していってもらうかの方が大変で手放しでは喜べない現実がそこにあります。

それでも多くのパレスチナ人が「心理社会的ケア」を必要としていることが、この地に来るとよくわかります。結局記念式典の「トリ」は桑山の生歌ということになり、ジョンレノンの「イマジン」と、自分の曲「国境を越えて」を歌い、大きな喝采を頂きました。

「自分は元々こんなふうに人前で歌うことが得意ではない。けれど自分の気持ちや思っていることを何かの形で誰かに伝えることが大切だから、ここに出てきて歌っている。みんなが吐き出し物語化した多くのトラウマの出来事は世界が受け止めてくれる。みんなが作り出した絵、粘土、ジオラマ、歌、映像は国境を越えて、世界にとどくのだ。」

と挨拶しての「国境を越えて」。

アンプラグドで、日本語の歌詞のまま歌いましたが、やっぱりちゃんと伝わるんだと思いました。

「心の中に留めないで、表現することが大切」

という方向性をそこにいる多くの人が感じてくれたと思います。

一旦イスラエルサイド、国境の街アシュケロンにでて、また明日入域します。・

桑山紀彦

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