それぞれのゴールデンウイーク

今日は子どもの日でした。

 でも、最愛の子どもを津波で亡くした多くのお父さんお母さんたちにとって、この日は辛く、長い一日です。「地球のステージ」は今日も「閖上の記憶」でたくさんの人たちを迎えました。
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 今日も午後2時30分から丹野さんの語りでした。実に30人を超える訪問の方がいらっしゃっていました。昨日の河北新報にのったことも大きなインパクトだったようです。加えて、昇り旗がはためくこの「閖上の記憶」がメインの県道に面しているために、通りすがりで立ち寄った方もたくさんいらっしゃいました。
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 丹野さんの語りは、本当に津波に襲われた人で亡いとわからない情報ばかりです。もっともっとたくさんの人に聞いてほしいと今日も思いました。そして丹野さんも、
「ここでこうして閖上のことを伝えていくことがこれからのわたしたちの役割だと思う。」
 とはっきり言ってくださっています。そのためにこの「閖上の記憶」を置けて本当に良かった。今年の3月にお願いしました、
「2年目こそ大きな支援を!」
 というお願いによって再び集まった多くの支援金で運営されています。この30畳のプレハブは設置に関する電気、水道工事で70万円。プレハブのレンタル費が2年間で150万円、土地の借用が月々4万円です。
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 でも僕は絶対に「お金じゃない」と思います。それほど慰霊碑を守ることや、丹野さんの語りは大切。だから皆様からの支援金が、こんな形で有効に使わせて頂いていることをぜひお知りおき頂きたいと思いました。
 本当にありがとうございます!
 さて、語り部の会が終わってから、僕は現在進行中の「音楽ワークショップ」のための制作をしていました。
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 それは瓦礫を「ガレッキ」に変えるツールです。瓦礫を乗せる台座が重要なのです。このデザインはジャワ島中部大震災のときに考案したものですが、この10cmの段差の2本棒が実に便利に瓦礫を楽器に変えていきます。
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 これを使っての発表会の日が近づいて来ました。
 明日は5月6日(日)、ゴールデンウイークの最終日です。明日は午前10時から「閖上の記憶」を開けています。閖上あみーずの皆さんが「語り部」となります。ぜひ、おいで下さい。
桑山紀彦

それぞれのゴールデンウイーク」への2件のフィードバック

  1. 東北の色んな所で被災にあわれた皆さんが観光にみえた皆さんに語っていらっしゃる姿をテレビの映像でみます。今日は近所の市議のおじさん(私もおばさんじゃけど)と色々話しました。(今、山口にいます)おじさん最近宮城に行かれたらしく、復興支援について色々考えさせられたみたいです。私の地元の方が、山口の七夕祭りに東北のお祭りを呼んで欲しいと提案され、それに向けて話が進んでいる様です。山口に帰って来て、東京におる時より震災に対して温度差を感じて気分が落ちましたが、忘れず何が出来るか考えている人もいる事も分かり嬉しかったです。
    今、日本の原発 全部 止まりましたね。

  2. 原発廃止論の一方で存続再開を望む声。
    復興に前向きな人、気力を失いつつある人。
    今日、つくば市の突風のニュースで「この歳になってこんな被害に遭うなんて・・・地震どころでないわ!」と不運を嘆げくおばあちゃんの言葉。このおばあちゃんも、昨日までは東北の被災者に心を寄せていたのだろうな~?。
    被災の当事者でも人様々だなあと思う反面、被災に直面していないわが身は、どこか第三者的で冷めた見方をしてしまう時がある。
    時間とともに切迫感が薄れてゆく~なるが故に「語りつなぐ大切さ」訴えるブログに刺激を受けています。
    なので、「閖上の記憶」が順調にスタートしてほっとしています。
    先の長いテーマで山あり谷ありでしょうが順調な運営を期待しています。

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