魔女狩りにならないといいけれど・・・。

今日の深夜0時から発動されるという緊急事態宣言。その対象圏内に住んでいる自分は不気味な感触を得ています。今日も外来を開きましたが、その保護者の皆様から語られる不安はまるで「魔女狩りされたらどうしよう」という不安が語られています。

例えば外を歩いているだけで白い目で見られるのではないか。それが例えば買い物であったりクリニックに通うためであっても「周りの人にどう見られるか」を気にして外に行けないかもしれないと不安がっていらっしゃいます。

例えば営業してよいと言われていても、店を開けていると「不謹慎」だとか「協力的でない」と言われそうな不安を抱えている商店主。まるであの大政翼賛会が台頭した戦時下のようです。しかもトランプ氏が「戦時下と等しい状況である」という発言をすることからも分かるように、「戦争なのだからしかたがない。みんで右向け右!」という風潮が形成されつつあります。

実際のところは店によって体力も違うので、1,2週間閉められるところもあれば、1日足りとて閉められない店もあります。生活のために営業することは別に禁止されているわけではないけれど「世間の目」というものにさいなまれ、ギリギリの判断をしなければならない人たち。

この緊急事態宣言がロックダウンのような形であれば、ある意味するべき事が分かりやすいでしょう。でも実際はとても曖昧なところがあるので、その規制が「緩やか」でいいのかも知れないけれど、それが逆に日本人特有の「世間の目の監視」というものを惹起してしまっているような気がしてなりません。

下のクリニックはある意味業務を保証されているので、これもまた通常通り行いますが、とにかくこの膨張する社会不安を受けて、ものすごい数の新患依頼が来ておりとても対応しきれない感じです。

特に首都圏ではもう2ヶ月もまともに学校に行けてない子どもたちの「迷い方」が半端ではありません。守秘義務がありますのであまり多くは語れませんが、許可を得たことから順次、そんな緊急事態宣言地域の中からの報告を行っていきたいと思います。

 

桑山紀彦

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