イスタンブールの友人たち

トルコ航空の場合、イスタンブールでのトランジットが12時間以上あるので、無料でホテルを取ってくれるサービスがあり、行きも帰りもイスタンブールで過ごします。

今回、イスタンブールに住む大切な仲間2人に会うことができました。

先ずは高橋香(かおる)ちゃん。山形の東根市出身で自治医大を卒業後、山形県内で僻地医療に9年間従事した後国際協力の世界に入り、ほぼ10年間IOM(国際移住機構)でネパール、バングラディシュ、そしてこのトルコで働いている医師。昨年のスリランカのテロで亡くなった日本人女性が同姓同名の「高橋香(かおり)」さんだったため、ものすごく焦りましたが別人でした。

今はこのトルコで、シリア難民のトルコ定住と第3国定住、本国帰還に関わる医療の仕事をしています。ご主人が「主夫」として子どもたち(7歳、11歳)を育て、時代の先端を行くような家族構成で元気に仕事していました。

実は津波で被災した時にも留学先のイギリスから駆けつけてくれたので、会うのはほぼ9年ぶりですが、相変わらず焦らない、ゆっくりとした語り口調で香ちゃんらしいと思いました。今年の夏の日本帰省の時に「地球のステージ」での再会を果たす約束をしました。楽しみです。

そしてもうひとりが映画「風の丘」の主演をこなし、SPJのウガンダ事業の初代現地駐在として活躍してくれた片野田義人さん。今イスタンブールの大学院で紛争解決の学問を学びながら、トルコ語を話す日本人YouTuberとして活躍しています。これから最終の論文構成の時期に入るとのこと。テーマはトルコ国内における流入難民としてのシリア人と在住トルコ人の融和と共存についてというこれまたものすごく大切なテーマに取り組んでいます。

夕方のアヤソフィアあたりは小雨が降り、少々観光客の客足が途絶えた感じでしたが、おすすめのレストランでご飯を食べました。

内向きと言われる日本人ですが、こうして世界を舞台に自分を活かしている日本人もいます。香ちゃんも片野田さんも共通して訴えていたのは、

「もう“国際協力“という概念は古くなってきていて、新しくアップデートした概念が必要とされている様に思われる。それほど実は世界はグローバル化しているけれど、日本国内ではまだそういった感覚ではなく、先進国が途上国を助けているといった古い時代の2国間援助感覚にとどまっている気がする。

そこをなんとかしないと、「国際協力」という言葉がもう人々の心に届かなくなっている様に思われる。」

すごい指摘だと思いました。

では具体的にどうあるべきなのか・・・。それは今後の課題ではあるけれどいずれにしても、新しい概念と感覚がこの分野に必要とされていているのは事実だと思いました。

その意味において「地球のステージ」は、今のミャンマー事業が実は一番新しい感覚で進められているものの様に思えています。そして香ちゃんの中では「地球のステージ」の公演は今も昔も斬新であり、日本国内で本来求められているものに添っているという評価をくれました。

ではそれに見合う様な展開をして行くべきであり、身が引き締まる思いでした。

 

木曜日夜に成田に帰国します。

桑山紀彦

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