今日は活動二日目。
地域のコミュニティリーダーの皆さんへの心理社会的ケアです。
今日はセッションも進んでジオラマの最終日でした。その制作力のすごさと、その後に設定した質疑の内容の深さはあまりにすばらしく、是非何らかの形でステージ公演に盛り込み、作品としたいのですが、今日はその中でも、バタールさんに質問した時、その返答の言葉には重みがありました。
桑山の質問・・・。
「これは実際には存在しない理想の街です。今の時点でそれは得られておらず、難民キャンプに暮らしていらっしゃいます。これを作っていて苦しくなりませんでしたか?」
これにバタールさんが答えました。
「苦しくはありませんでした。今私たちは戦争のない国、ウガンダに暮らしています。だから気持ちは落ち着いています。
そして確かに目の前にあるジオラマは現実にはあり得ない「理想の街」でしょう。だからこそ、私はこれを作りながら、希望と期待に胸を膨らませることができたのです。人間にとって大切なものは想像力。それがあるから私は希望をしっかり持っていられます。」
また別のグループ発表の時、リーダーのビンタグさんに質問しました。
「すばらしく、詳細に凝った理想の南スーダンができあがりましたが、この街の天気はどうでしょう。そして音楽が鳴っているとしたらどんな音楽が鳴っていますか?」
すると突然ビンタグさんは歌い始めました。リズムたっぷりに明るく・・・。みんなも大いに盛り上がりました。そして他のメンバーが、
「天気は雨、そして晴れです。雨が降って作物が育ち、太陽がでて気持ちがいい。それが私たちの街、ジュバですから。」
これを南スーダン本国の皆さんにも見てほしいと思いました。
桑山紀彦