活動一日目

今日はアルアの空港からそのまま難民居住区に入り、もう活動し慣れたYoyoの小学校へ入りました。今日は学校の先生たちへの音楽ワークショップです。過去に二回セッションが終わっていて、今日は最終日、曲作り仕上げと発表です。

今回もSPJ(SDGs Promise Japan:鈴木りえこ理事長、東京都)の専門家として活動させて頂いています。りえこ理事長も一緒に入って活動されています。


2つのグループに分かれて歌詞作りをしてきましたが、やはり彼らの南スーダンにおける過酷な環境と経験がそのまま歌詞になっています。例えば「過去の自分」は、
「あの、ウガンダに逃げた日のこと
あの、ウガンダに逃げた時のこと
あの、ウガンダに逃げた記憶
あの、ウガンダに逃げた自分
人々は殺され、女性は襲われた
戦争のことを、私は一生忘れない
それは今日までずっと続くさすれらない日の記憶」

そして「未来の自分」は、
「それでも私たちは平和を願い、共存を模索する
南スーダンに理解と友情の日が来ることを信じる
葛藤を乗り越え
平和を願い
互いに愛し合う
女性を襲わない社会を
どこまでも自由にいける南スーダンのためにできることを
今、行動しよう」

心理社会的ケアは心の中にあるトラウマを吐き出し、形にして物語化を進めるものですが、すさまじい物語があります。
でも例えば皆さんの腕や指にもケガをした時についた「傷跡」があります。それを誰かに、
「これどうしたの?」
と聞かれたら、皆さんはその物語を語り始めるはず。
「あ、これね。実はバイクで走ってて、狸を避けようとして転けた時についたものなんだよ。あの日は雨が降っててさ・・・。」
というように。
もちろん彼らの南スーダンにおけるトラウマの経験は、バイクで転けた傷とは比べものにならないほどの致命的なものだとは思いますが、ここで大切なことは、そのトラウマの物語を語ろうとするかどうかという違いです。
ぜひ、語ってほしいと思う。そしてその先にあるものが「曲作り」です。
先生たちは本当に一生懸命、経験と思いを分かち合い、一つの歌詞に集約していってくれました。いつものように最後は大合唱で締めることができました。
その間に置いた「セミナー」は、今回初めて持ち込んだ5000ルーメンの高照度Full HDプロジェクターで行いました。発電機で電気を焚いて照射すると明るくてもちゃんと見えました。これは使える!
重いけれど持ってきた甲斐がありました。

明日は地域のコミュニティリーダー対象のワークショップ。どんな展開になるでしょうか・・・。

桑山紀彦

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