千葉県松戸に六実中学校があります。あのベトナム人のリンちゃんが殺害された学区であり、リンちゃんは生きていれば来年度この中学校に入学の予定でした。
リンちゃんが生きていれば、こんなにもすばらしい、こんなにも前向きな中学校で学べてどれだけ幸せだったかと思います。今日のステージもまさに今の六会中の良さが前面に拡がったものでした。
熱き教師、榎本先生が呼んで下さっているこのステージは、最初から度肝を抜く生徒たちの独唱で始まりました。「応援花」のフレーズが生徒のトランペットで始まり、「イマジン」「応援花」「We Are the World」の伴奏に乗せて、世界の平和、六会中学校の平和というテーマで語られていきます。3年生の成長が見事に開花したそのオープニングに思わず涙目となり、こちらのオープニングは涙声でのスタートとなりました。
昨年の「地球のステージ」からの問いかけ~「世界の平和は、この六会中学校の平和から」「みんなの学校は平和か?」という問いかけに対するその「答え」がこの生徒さんたちの独唱、輪唱でした。まさに「やられた!」という感じ。完成度の高いものでした。
そして20分という長いクロージングもまた生徒さんたちの感想や質問に彩られ、見事な演出でした。16時から始まった座談会も実に活発に意見が出て、このまま夜に突入してもいいくらいの質が高い質問が続いていきました。
そんな榎本先生は今年度で退職です。こういう、型破りで熱い先生が学校現場を去ることはとても残念。もちろん何人かの先生は榎本先生の方針や生徒さんへの関わりを継続していくでしょうけれど・・・。
来年度、果たして六実中は呼んでくれるのか・・・。榎本先生はもういません。それでも続くとしたら榎本先生の伝えたかったことや「地球のステージ」の願いはちゃんと継承されたことになると思うのです。
是非榎本先生には今後も何らかの形で「教育」に関わっていてほしいと願うばかりです。
明日は新潟県は六日町の小学校。
そして木曜日は外来のあとからウガンダへ飛びます。
桑山紀彦