井口校長先生が持っていたのは2006年の「地球のステージ」のCDでした。懐かしい曲が並ぶそのCD2は「国境に咲く花」もあり、これは「旧ユーゴスラビア篇」のオリジナル曲です。
校長先生はそれ以来ずっとこの「地球のステージ」を呼びたいと思われ続け、ついに退職となる最後の年、その夢を実現されて今日の公演となりました。
新潟県南魚沼市立六日町小学校。
井口先生は教職最後の年をこの小学校の校長先生として過ごされていました。そして長い時間の中でこういう強い思いの先生たちに支えられて僕たちは全国で公演できてきたのだと、改めて思いました。
異常とも言える暖冬の中、全く雪のない六日町に降り立つとまるで春が来た4月のようです。でも井口先生によれば「例年の4月よりも雪がない」とのこと。過ごすには楽かもしれませんがこれが農業や日々の生活にどんな影響を及ぼすのか見当もつきません。
今日は1年生~6年生の全学年公演でしたが、さすが新潟県、低学年から高学年まで全くぶれることなくついてきてくれます。しかも公演終わりの質問の時間では、実にたくさんの子どもたちが手をあげてくれて、本当に今日の公演からいろんなことを感じてくれていることを感じました。
そんな新潟県も40代の中堅年代の先生たちがほとんどおらず、50代の先生はどんどん退職、そして学校に残るのは20代~30代前半の先生という全国を襲っている年代偏在の課題を抱えておられます。
しかし、若い先生たちもこういった豪快な井口先生のような先生から多くのものを学んでいるはず。それを今後に活かすべく、思い切って教壇に立ってほしいと井口先生が言います。ここにもまた熱き先生がおられ、そして一旦は教職を辞されます。昨日の榎本先生もそうですが、そんな熱い先生たちがどんどん退職していく中、その思いを若い先生たちが受け継いでくれるといいと強く思いながら六日町をあとにしました。
帰りはいつものように関越道の上里SAでお気に入りのヒレカツカレー。歌っている時はカレーは食べられませんが、明日、外来が終わったら成田に移動してウガンダです。しばらくステージはありません。だから今日は食べたいものを食べるぞ~と言うことでこの選択になりました。
久しぶりの大好きなカレー。美味しかった~!
六日町は新潟でもかなり南にあるので、海老名まではほぼ3時間でつきます。またあの六日町の豊かな子どもたちにあえますように!
桑山紀彦