6年続く福島県郡山市のザベリオ学園は実に小学1年生から中学3年生までの9学年が一緒に聴く、全国で唯一の学校です。中でも小学校1,2年生のみんなを相手に6番という演目まで来ているのも全国で初めてです。
今日も「パレスチナ紛争」の話が出てきましたが、ザベリオがすごいのは全校生徒さんがちゃんと最後までしっかりと聴くということです。もちろん1,2年生のみんなも・・・。
校長先生はいつもおっしゃいます。
「1年生には1年生なりの理解のポイントがある」
と。だからこれからも番号を重ねていく方針です。
最後は質問の時間でしたが、たくさん上がる手にはいつも感動しますが、最後の小学校4年生男子の質問はすごかったです。
「日本一周を終えて、家に戻った時出逢ったのはお父さんお母さん、そしてお兄さんだと思いますが、そのほかに出逢ったことはありますか?」
「そのほかに出逢った”人”はいますか?」ではなく「出逢ったことはありますか?」という質問にしばし考え、僕は答えました。
「ひょっとしたら、もうひとりそこで出逢いがあったように思います。それは、”僕自身”です。きっとあの時、僕は探し続けていた”自分自身”にようやく出逢えたのかもしれません。だからそのほかに待っていてくれた存在がいたとしたら、それは”自分”です。」
驚くような発見でした。4年生の男の子が、僕に大切なことを気づかせてくれたのです。もちろんそれは心の内側にあったことだとは思うけれど、彼のおかげで”言葉にすることができた”のです。
その後小学校の高橋教頭先生に、
「彼は僕の答えをどう受け止めたのか、聴いていただけますか?」
とお願いしたところ、ちゃんと果たして下さり、
「彼は、桑山さんが答えた「自分に出逢えた」と言うことを予測していた。」
「そして彼が自分自身で思っていたのは、日本一周が終わった時に待っていたものは”達成感”でもあったであろうということ。」
と伝えてくださいました。
こんな視点と感性を持った小学4年生がいるザベリオ学園。すばらしい教育をされていると思います。
もしも来年も呼んでいただけるのであれば1番に戻るのも一つだと思いますが、その時はまた新しい1番で公演できると思います。6年でリニューアルしている1番でまたこのすばらしきザベリオ学園に帰ることができますように。
ちなみに副代表理事の小野さんも会津から掛けつけてくださいました。体調不良で15キロ痩せた小野さんでしたが、今は病気とうまく付き合いながら、こんなふうに一人でクルマを駆って公演に来てくれます。顔色はとてもいい感じでした。
明日はこれも長く続いている仙台市泉区の公演です。
桑山紀彦