さて、今日はワークキャンプの2日目、最終日です。
夜半の雨も上がり、かなり涼しい山間の分校は凛と冷えていました。少々鼻がグスグスな子もいれば、お腹を冷やして下痢をしている子どももいます。でも総じてみんな元気でちゃんと6時には起きました。そして6時30分からはあの「ラジオ体操」です。
本当に何年ぶりでしょうか、ラジオ体操を第2まで。今日の放送は山口県阿武町からでしたが、阿武町では毎年公演が行われているから「縁」を感じますよね。昨日のダンス・ワークショップでは恥ずかしがってなかなか参加できなかった一部の男子も、ちゃんと参加できて良かったですね。
そして朝食を食べて、午前のセッションに入っていきました。
この時点で僕は富山県砺波市のステージに行かねばならず、その場をあとにしました。しかし小学生1年生~6年生までの子どもたちと一緒に何かをするのが、こんなに体力と気力のいるものだということをここで知ることが出来て良かったと思います。小学校の先生って、本当に偉いなと改めて思いました。
例えば高学年の男子がなかなかこちらの方向へ入ってこない。勝手なことをやったり、人が傷つくようなことを平気で言ったりします。それを一つ一つに接しながら、これはかまってほしいんだなあというのが強く感じられました。彼らはこれまでいろんな事を辛抱してきています。家を失ったこと。避難所に暮らしてきたこと。仮設に移ったけど、決して前の家のようには行かないこと・・・。それらをみんな飲み込んでずっと我慢してきたのだと思います。そんな中で学んだのはやはり「親に甘えてはいられない」と言うことだったと思います。でもそうはいってもまだ小学生です。いろんな事で甘えたいのは本当のことです。だから、久しぶりに自分たちにだけ時間を割いてくれるうちのスタッフに対して甘えてきます。それが時には粗暴な行為や汚い言葉になって現れることがあるのだと思うのです。
その一方で女の子たちは非常に前向きかつ真面目に取り組んでくれます。そして何より大人の気持ちを汲みながら発言するので救われます。
けれど男の子たちだって、何かを発見するとその集中力は高く多少のムラはあっても真面目に取り組む素質を持っていると思いました。
アンガー・マネージメントのワークショップでは、まずみんなで的に向かって粘土を投げる、そして真ん中の赤い点に当てるようにがんばってみよう、というところから始めました。そして慣れてきたらそこに言葉を入れていくという方式をとってみたのです。するとやっぱりちゃんと言葉が出てきます。
「愛」の粘土、緑色を投げて発する言葉は、
「お母さんいつもありがとう!」
が圧倒的に多かった。それから、
「おばあちゃんありがとう!」
身近に接してくれている人が子どもたちの愛の対象となります。そして他に「願い」の表現として、
「閖上がちゃんとした街に戻りますように!」
というものがありました。
子どもたちなりに、ちゃんと考えて粘土をぶつけていました。それを撮影しながらうちのスタッフ悠ちゃんは、
「みんな気持ちを正直に発散している」
と感じました。これでいいのだ。まさに、優しい形でのマネージメントが出来ました。
リンリンも、ケンケンも、悠ちゃんも寝不足で大変になりながらも最後までワークキャンプの活動を遂行し、14人全員を無事に仮設住居に送り届けました。
これから2学期のプランが始まっていきます。しっかりとした方向性と指標の中で行われる2学期のプランを通して、子どもたちの心が軽くなることを祈って、ワークキャンプは終わっていきました。
次は冬休みですね。
桑山紀彦
思った通り一歩進みましたね。
照れながらやった子供たちも、きっと良いことをしてもらったと思って帰った筈です。
ワークショップお疲れさまでした。おとなも子どもも。
こころに重くのし掛かっているものの重さ。それを ちょっとでも 吐き出しこころが、少し軽くなったことでしょう。
ひとそれぞれ 10人いれば、10通りの考え方あると思います。こころが 調子良いとき、悪いとき。
私は あまのじゃくだから 昔から‘頼むぞ’と言われると嫌だった。一応頑張るんだけど 期待に 応えているのか不安なってしんどかったこと今でも覚えています。でも 自分が ‘こうしよう’と 決めたことは突き進めたような気がします。
本当に こころって 厄介なものですね。面白いけれど。
長々とごめんなさい。
なんか閖上の子どもたちのこと考えていたら・・・
大変なことを、当然のように、こなしてゆかれる桑山さんに、頭が下がります。アンガーマネージメントは、必要ですね。誰でも心の中に、抱えきれないほどの怒りややり場のない悲しみを抱えているのですから。
子ども達は、でもよくそれを、コントロールしているほうだと思います。大人のほうが、上手くゆかないことがあるかもしれませんね。
ほんの数日しか滞在できなかった、私の娘は、遠野から被災地に行って、ボランチアに参加したようですが、大人の困難さに、問題の深さを感じたようです。アメリカに帰って、
臨床心理士の仕事をしております。
本校の平和学習
夏休みの登校日、恒例となっている平和学習を実施した。
夏は広島や長崎に原爆が投下されたり、終戦記念日があったりと、今から66年前の悲劇を二度と繰り返さないように各校で平和学習が行われている。
、本校の取り組みはいつもとは違い震災関連の行事を行いました。行事といってもDVDを見るだけなのですが。
NHK「クローズアップ東北」が全国放送となり桑山先生の取り組みが放映されましたのでそれをDVDに録画し全校で鑑賞したのです。
定時制のことでもあり、登校日ということを忘れている生徒もいたため全校といっても20名弱なのですが、放送の中で桑山先生が「被害者の方々のこころの傷は大きく、10年、20年単位でとりくんでいく大きな課題です」と話されていたのを聞きあらためて、震災・津波の傷の大きさを知りました。
「99ハーセント絶望でも、1パーセントでも希望があれば、生残った者はその1パーセント希望に向かって努力しなければならない使命がある」と話された言葉に、桑山先生の人間としての大きさに感動しました。ワークショップを通じてそれを実践されているのですね。頭が下がります。
今から150年前、咸臨丸に乗り、勝海舟はアメリカに渡りました。そのときの報告にこう書いています。
「アメリカでは政府でも民間でも、およそその上にたつ者は、みなその地位相応に怜悧でございます。この点ばかりは、全くわが国と反対のように思います」。
勝海舟は150年後の日本の政府が当時とあまり変わっていまいことを知ると、嘆き悲しむに違いない。
桑山先生の努力を知る政府要人が、今の日本にいるとは思えない。
和歌山 なかお
リンリン、ケンケン、悠ちゃん、お疲れ様でした。
みんなが安心して楽しく過ごせて良かったですね。
きっと冬休みも楽しみにしているでしょう。
これからもよろしくお願いします。
りんりん、けんけん、ゆうちゃん、のり君、スタッフの皆さん、お疲れ様でした!継続的なすばらしい取り組みに頭が下がります。自分もその場にいられて何かお手伝いができたら良かったなあと思っています。ゆうちゃんの踊りもいつか見せていただきたいです。
地球のステージ、19日に砺波、20日に小杉で堪能させていただきました。
いつか、地球のステージを見たいと思っていた夢が叶って、
とても幸せな一時でした。
と同時に、
たくさんのことを考えさせられ、
たくさんの勇気をいただきました。
私の心の中に、新しい価値観が生まれつつあります。
ありがとうございました。
てっきり、桑山さんたちは富山にずっといらしたと思っていたのに、
閖上のワークキャンプとの掛け持ちだったとは、、、
身体が2つあるのかしら???
普通ならできないようなハードスケジュールを、
“普通”にこなしている地球のステージのスタッフの皆さん
素晴らしいですね。
地球のステージの皆さんと出会えた子どもたちは幸せだなーと思います。
これからも、様々な活動をされていくことと思いますが、
くれぐれもお体を大切になさってくださいね。
そして、遠くからですが、応援しています。
お疲れ様! 心地良い疲労におそわれているのではないですか?9月からの活力となったのでは?子供達の表情に元気をもらいますよね!
落ち込んだり、頭に来たりする事も沢山あると思いますが、子供達の素敵な表情を思い浮かべて、頑張ろう!!