ヨルダンの仕事、いよいよ終結

今日はヨルダンに出て、首都アンマンでNICCOD(日本国際民間協力会)主催のシンポジウムに出席しました。

ヨルダンの精神保健担当者や現場のソーシャルワーカーが集まり、エルサレムホテルの豪華な会場で華やかにそのシンポジウムは始まりました。盟友久保田さん(臨床心理士)とは2006年のジャワ島中部大震災依頼の付き合いですが、彼も発表し、僕も最後の〆のセミナーを打ちました。今回は映画「ふしぎな石~ラマラの大地」をダイジェストのような形で見てもらいましたが、この心理社会的ケアが今後も大切であることは伝えられたかと思います。

今日でNICCOとの関わりは全て終了しました。

2002年、アフガニスタン空爆の翌年に始めて入ったのがこのNICCOの先遣隊としての仕事でした。以来いろんな現場を共にこなしてきましたが、そこには常に折居さんという事務局長がいました。一見クールで冷たい感じの折居さんだけど、実はいろんなことを瞬時に考えられる奇才だったと思います。常に折居さんとの連携の中でNICCOの仕事をこなしていきました。

そして2011年3月11日、津波の時、折居さんから電話が来ました。いつものようにクールな声で、

「桑山さんの周りが大変なことになっていますけど、大丈夫ですか?」

直後、携帯が通じない中で初めて通じたのが折居さんで、停電のために状況がつかめない名取本部の代わりに、津波が我が町を襲っていることを伝えてくれたのが折居さんでした。それから3年間NICCOとの共同作業の中で人も育っていったと思います。

今から3年前彼がNICCOを去る時、一つの時代が終わったのだと思います。それから僕自身もNICCOとどんどん疎遠になっていきました。やはり人のつながりが全てなのだと思います。

そしてNICCOは理事長の考えにより心理社会的ケアはもう関わらないとのことで、今回の終了となりました。

実に17年の付き合い。それは総て折居さんとの付き合いで会ったように思います。

折居さんは現在首都圏にいて、難民の支援やその他国際協力における安全管理などの業務を担っています。ちょくちょく折居さんとは接点があるので、これからも楽しみですが、「心理社会的ケア」を志す若者が多くなってきている今、NICCOさんがそれを捨てることはとても残念ですが、理事長の結論ですから仕方ないことでしょう。

 

心理社会的ケアをやりたかったら、ぜひ「地球のステージ」に!

桑山紀彦

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