今日は音楽ワークショップでした。
もう既に子どもたちはみんなで歌詞をつくり、何度か練習ができるようになっています。今日はしっかりと練習を重ねて、来たるべき発表の日用に「どう見せるか」を検討しています。
例えば今日のカランディア難民キャンプの女の子たちのクラスでしたが、彼女たちがつくった歌詞はこんな感じです。
「逝き、もう戻らない人々がいる。彼らの願いをしっかり受け止めていこう。
金曜日、殉教者のお葬式がとりおこなわれると、難民キャンプに響く声がした。
心配はたくさんあるけれど、私にはまだ命がある。
父は逮捕され、兄は殉教した。それでも人生は続くと言うこと。
するべきことはたくさんある。勉強し平和を成し遂げたい。
法律家になる夢、薬剤師もいい、そしてケガを治せる医者になりたい。
私たちの国は私たちの成長を支えてくれている。
逝き、もう戻らない人がいる。でも希望はなくさない
金曜日、殉教者のお葬式の知らせが、難民キャンプの中に響き渡った。」
これが中学2年生たちが作った歌詞です。現実の厳しさと、そして夢を持つ気持ちの両方を盛り込んで大したものです。これを何度も何度も歌って練習していきます。
トラウマの記憶は乗り越え、忘れていくものではなく、受け入れ共存していくものであるという心理社会的ケアの目指すものであるということがまた一つ達成できてきているように思います。
音楽の授業がないこの地域において、みんなで歌うことそのものにも十分意味があるように思いますが、これからもこういったワークショップを繰り返していきたいと思います。
桑山紀彦