今日は13年目の京都府宇治市の木幡中学校でした。
いや~、感動した~というのが率直な感想。
13年も毎年公演やっていると何回か困難な「波」があったのは事実。でも今回は少々1年生が落ち着かないという前情報を頂いていて、それなりに内容を吟味したのです。木幡中学校は体育館の狭さもありますが、午前中に1年生、午後から2,3年生という変則パターンで1日2公演を行っているのですが、午前中の1年生に課題がありました。確かに入ってくる時にざわざわしていたり、お互いじゃれ合い、ふざけ合う男子が散見されました。でも、いざステージが始まってみると全く私語はなく、拍手も最初は心許ないものなので、思い切って、
「もう少し元気よく行こうよ」
と誘えばちゃんと熱い拍手で返してくる。本当に素直な1年生。
今日の1番の中には今の1年生の課題と思われる要素を入れ込み、最終的には「クラスの中の平和」「学校の中の戦争の火種」の話しに力を込めて展開しました。
終わりには今日の素晴らしい1年生の聴く姿勢を大いに評価しつつ、
「でも学校は5人の心ない生徒でいつでも戦争になるから。」
としめて、
「先生に頼らず、自分たちのチカラで戦争の火種を消していこう。もうそれができるチカラを感じたよ。」
とみんなに課題を預けさせてもらいました。既に来年の予約も頂いているのでこの1年生の成長がとても楽しみです。学年主任の先生が涙目になられながら、
「今日の公演は絶対にあの子らに響いたはず。日ごろから伝えたかったことが全て公演の中に詰まっていた。」
とお伝え下さいました。でも僕は思う。日ごろから先生たちが身を粉にして一生懸命導いてきたその成果があるから、今日の90分の公演が伝わったのだと。先生たちの文字通り365日の努力こそ「成果」。それによって既に培われていた1年生のチカラが今日は公演の中で発揮されただけであると。
木幡中の先生たちも、これまで連続公演が続いている宇治中、西小倉中、西宇治中の先生方と同じように、子どもたちが好きで、教育の力を信じて未来を築こうとしていらっしゃいました。
午後からの2,3年生は言うまでもなく素晴らしい聴く姿勢で圧倒されました。宇治の中でも生徒数が非常に多い木幡中ですが、しっかりとしたまとまり感を持って学校が運営されています。
今日の音響はSOLの長谷川さんでしたが、息子さんが2年生にいらっしゃいます。きっと親として保護者として、
「いい学校に行けているなぁ」
と思いながら音をつくって下さったことと思います。
全ての始まりの中江淳子先生は現在西宇治中。中江先生の教育への情熱は有形無形の流れとなりこの木幡中に脈々と受け継がれています。でももう木幡中も一人歩きされていて、一人一人の先生が真剣に「地球のステージ」を評価して下さっています。
これからも現場の先生たちの日々の努力を「支える」ような公演内容でありたいと思いました。
そして伊丹空港からいざ出雲へ。
明日はまず出雲の実行委員会の公演です。皆さん、是非おいで下さい!
なんと宮城の閖上から閖上中学校遺族会代表の丹野祐子さんが来ます。東日本大震災の語り部として、あの日のこと、そしてこれからのことを語ります。
請うご期待!!
日時:12月8日(土) 13時開場 13時30分開演
場所:平田文化館 プラタナスホール