今日は12回連続公演の最後、青森県八戸市の大館中学校でした。
5年目。毎年呼んで下さっている大館は毎年「ニッポン一の中学校」とコメントし続けています。もちろん全ての学校がニッポン一であり、そんな順序をつける意図も何もないのですが、とにかく終わると圧倒されてついつい口から出る言葉が、「日本の中学校で、本当にあるべき姿を持っている中学校だ」というものなのです。
入場、待つ姿勢、挨拶、拍手、全てにおいてすごい規律とまとまり感がありますが、たぶん初めてやってきた先生には「軍隊みたいだ」と思うところがあるかも知れません。しかし、実はその「規律」が生徒たちによって、自主的に行われており決して怖い先生に「させられている」ものではないと分かるとびっくりするのです。
今年もびっくりでした。
そして大館中の圧巻はその質問にあります。
今日も3年生を中心に次から次へと質問が出てくることもすごいですが、その内容として、
「世界と付き合う中で、いつも心がけていることはなにか」
「コミュニケーションをとる際に、大切にしていることは何か」
「正義とは何だろう」
「相手が涙を流している時に、どんなふうに関わるようにしているのか」
最後の質問に対して、
「僕は共に泣いて良いと思う。同じ経験をしていないから本当のところまでは分からないけれど、だからそれで終わりではない。その人の気持ちに少しでも”近づきたい”と思って接していいと思う。」
と答えると、彼は、
「一般的な大人としての意見でなく、桑山さんという人の”言葉”が聞けて本当によかったです。」
としめて着席しました。その日、哀しい思いをしていた同級生のことを思って質問したに違いありません。なんて優しい中学生なのでしょう。
大館の伝統は、桑山が応えたあとにそれを受けてもう一度自分の意見を言って座ること。校長先生曰く、
「あれも指導しているものではなく、子どもたちが先輩から学んで自らやっていることなんです。」
やはり恐るべし大館。そして、
「2年生は今年の”地球のステージ”で3年生の質問の内容や仕方をじっと観察しています。”来年は私たちの番だ”と心の中で思い、既に来年への準備を始めているのです。それが大館中学校と”地球のステージ”との関わりなのです。」
校長先生は来年もいらっしゃるとのことで、わくわくしながら来年を待ちたいと思います。
今日は時間があったので八戸の西村耳鼻咽喉科で声帯を見てもらいました。
「きれいな声帯ですね。結節もポリープもありません。まあ、使いすぎないように。」
とのこと。ようやく一安心です。
帰り、以前立ち寄って気になっている食堂に立ち寄りました。その名は「たら福商店」。「食堂」ではなく「商店」なところが気になりますが、間違いではありません。親父さんがたった一人でやっているのですが、こんなにうまい洋食屋、見たことありません。
でも、三沢の街の手前、おいらせ町の海沿い県道に面していますが、いつ行っても余りお客さんがいません。でも余りに美味しく、とっても安価なので話しかけてみると、
「いや、もう閉じようかと思っているんです。」
とのこと。そんな!?「たら福商店」は最高なのに…。八戸、三沢の皆さんぜひちょくちょくかよって支えてあげてください!
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桑山紀彦