栄光のむつ工業高校

 日本でもっとも「地球のステージ」の公演回数が多い高校。それは青森県むつ市にあるむつ工業高校なのです。なんと今年で9回目。呼んでくださっているのは南澤先生ですがもちろん校長先生も教頭先生も、そして生徒会のみんなも一緒になって毎年公演を続けてくれています。

 今年は最後の生徒会長の挨拶の中に、
「地球のステージはむつ工業高校の伝統になっています。」
 というものがありましたが、涙が出るほど嬉しかったです。高校生がまっすぐな目でそんなことをいってくれるとは・・・。
 今年の演目は南澤先生と一緒に考えた末に「3番」となりました。
 かつて津波被害で桑山が救援に入ったスリランカの話もあるし、「故郷篇3」はまさに「自分を変えるきっかけをどうつかむか~自己改革篇」なので、ますます高校生のみんなに大切だと思われたのだと思います。
 最初から私語もなく、びしっとした姿勢聞いてくれるむつ工業高校のみんなの姿勢も既に「伝統」となっていますが、最後の「震災篇」はとても聞き入ってくれていました。空気がとまり、みんながこちらの話にぐいぐい入ってきてくれていることがよくわかります。そうすると崩れるのは桑山の方です。どんどん胸が熱くなって泣けて泣けてしょうがなくなるんです。江里ちゃんのシクラメン、正さんの謙信丸・・・。これまで何度か話してきていても、聞いてくれる皆さんの姿勢によってぜんぜん会場の雰囲気が変わっていきます。むつ工業高校の雰囲気は最高でした。
「今日もちゃんと伝えられた。」
 その気持ちで一杯になり、僕は元気をもらったのです。人は人によって元気になる。今日はすばらしい青森の高校生に元気をもらいました。日本中の高校生がこんなふうに素直ならいいな。
 終わって、生徒さんたちから贈りものがありました。
 授業の中で制作している青森ヒバの芳香・入浴剤です。これはいい香りがしそうだ~。
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 我がクリニックの近くに出来ている仮設住居の皆さんに配りますね。そして驚いたことに一つ一つのパッケージに、一人一人の生徒さんがメッセージを直筆で書いているのです。心のこもった応援のメッセージでした。
 高校生は今自分の出来ることをやっています。
 毎年用意されている歓迎の幕に「お帰りなさい」と書いてありました。
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 こうやって、被災地と青森の高校がつながっていきます。また来年も呼んでほしいな。
 ありがとう、むつ工業高校の優しいみんな。
 さて、システムトラブルでいくつかの記事が消えています。今サーバーの調整中でしばらくお待ちください。回復し次第、再掲載します。
桑山紀彦

栄光のむつ工業高校」への11件のフィードバック

  1. むつ工業高校で第一回目のステージを見た高校生はいくつになっているでしょうね。高校3年だったら27歳?確かに 地球のステージはむつ工業高校の伝統ですね!!
    もう少ししたら、親となり、ご自分のおこさんの学校に呼んでくれるかも!

  2. しっかりした高校生の前で 繰り広げられた 地球のステージ 目に浮かびます。
    こころのこもった プレゼント嬉しいですね。
    桑山さんのブログ落ち着いて読むことができました。
    お疲れさまでした。
    お詫び 震災記念資料館 なんて書いて ごめんなさい。
    津波祈念資料館でした。資料館できることを 願います。微力ながら 支援したいです。

  3.  今年でなんと九回目の地球のステージ開催。すごいですねえ!
     他にも、全国には何度も開催している県がたくさんあります。しかしながら、我が和歌山県では複数回実施した高校はありません。以前僕がいた高校が唯一2回やったのみ。
     これが和歌山県の教育レベルの低さといったものでしょうか。
       和歌山 中尾

  4. まっていてくれるって…本当にうれしいですね。わたしも日々色んな人から元気をもらってます!じいちゃんだったりばあちゃんだったり子供だったり仲間だったり…人のうたう唄からも(^-^)元気もらって元気になって、自分もみんなに元気をわけていきまーす(^^)なんだかすずしいですね!風邪ひかないように…気をつけましょうね(^-^)

  5. 今日のむつ工業高校での公演ありがとうございました。生徒達はとてもとても感動し、また、考えていました。
    むつ工でのはじめての「地球のステージ」は10年前の2月。卒業を間近にした生徒達へのプレゼントでした。一年きりで終わりになるかと思ったステージが、ここまで続いたのは、初めてのステージを見た先生方が、他の学年、いや、全校生徒に見せたい、見せようと、2度目の「地球のステージ」になりました。その後も「是非、パート2を」「今度はパート3」をと回を重ねるようになったのです。先生方の理解と賛同、協力があります。   
    そして、生徒の参加と思いはさらに大きな力になっています。当日の司会進行はもちろん、実は数年前から開催資金の一部は、生徒が青森県が行う高校の事業費を獲得するためのプレゼンテーションに参加し、その開催資金を獲得してきているのです。もちろん、そのプレゼンが評価されなければお金は一銭もつきません。毎年生徒会と国際理解愛好会の生徒が中心になって、プレゼンをして連続して資金を獲得してきています。生徒にとっては去年の地球のステージ開催は去年の先輩が頑張ってできたこと。今年は僕達の番! という気持ちが強いのです。ですから、その資金が下りたときは大喜びし、そして、首を長くして桑山さんを待っています。
    今年の「地球のステージ」はさまざまな意味で、現実を、世界の、日本の重い現実を考えさせられました。名取市の360度見渡した風景を見て、「原爆後の町みたいだ」とつぶやいた生徒がいます。写真で見た広島・長崎の光景とかぶったのでしょう。数年前のスマトラ島地震の被災地と重なる日本の被災地。遠い国の出来事ではなく、身近な日本での出来事、そして、いつも世界を、世界のさまざまな問題を伝えてくれる桑山さんは、その被災地で生活し、被災した方々の心のケアと被災の現実に向かい合って生きているということ。いつにもまして、生々しい現実を知ることになりました。
    「桑山さん、大丈夫かなあ~」桑山さんのブログを読み聞いてきます。僕達はひとりひとり遠くに離れて住んでいるけど、心はひとつと言います。距離には「物理的な距離と心の距離があります」目の前に人が倒れていても、「関係ないや」といえば、どんなに近くの問題でも自分から遠くの事になってしまいます。逆にどんなに遠くに離れていようともそのことを自分に関係のあることと考えたなら、物理的な距離は関係ありません。むつ工業高校の生徒は、桑山さんを通じ、世界と自分の距離を縮め、さまざまなことを自分に関係することとして考えるようになってきています。
    そして僕の嫁さんは、忙しい僕に桑山さんのブログを見ては、今日はこんなことがあったみたいだよ。今日は東ティモールに行っているみたいと教えてくれます。僕以上に丁寧にブログを読んでいます。生徒同様桑山さんを通じ世界と出会い世界を考えるひとりです。
    桑山さんと同じ時代に生き、「地球のステージ」に出会えたことにただただ感謝しています。
    「地球のステージ」という作品は桑山さんが生む出したものですが、上演する「地球のステージ」はその会場に来た皆が作り上げていくものですよね。今回のステージもそうでした。そして、今日のステージでは「宿題」をもらいました。それは、このステージを見て自分達がどう関わっていくかということです。むつ工業高校生の作った「下北ヒバの芳香・入浴剤」=「むつ香」(ムツコウと呼びます。そして、私達のむつ工業は地元ではムツコウと呼ばれています)だけではなく、むつ工業高校として、そして、一人ひとりができることを考え、そして、どんなに小さくてもいいので実行していくことだと思います。
     むつ工業高校はこれからも桑山さんと「地球のステージ」を応援していきます。
     桑山さん、須藤さん、優子ちゃん本日はありがとうございました。そして、長文に付き合っていただきました皆さま、ありがとうございます。 青森県立むつ工業高等学校 南澤英夫

  6. 南澤先生、先生のような熱い心の人がいる限り、地域は守られ、そして世界は変わるのだと思います。日本の各地で、そんな気持ちを持っていらっしゃる方が、「地球のステージ」やブログを通じてつながり合えるといいなあ、と思っています。
    桑山紀彦

  7. 地球のステージが伝統になった。これ以上の評価はありません。伝統を作り上げたむつ工高に敬意を表します。
    もっともっと全国的にステージの価値感が浸透していくことでしょう。

  8. 桑山先生、今日のblogを読んでいたら、10年以上前になりますでしょうか?娘が通う幼稚園のPTA講演会として「地球のステージ」をしていただいた時のことを思い出しました。教会のステンドグラスに暗幕をはり、二階の窓には大きな紙を父兄総出で貼り付けて…今思えば準備もおもてなしもとてもお恥ずかしいものでしたね…。
    あの時の感動は今でも忘れません。m(__)m
    こうして脈々と続いている地球のステージ、どれだけの皆さんに感動を与えてくださっているのでしょう…?そして、これからも進化しながら伝え続けてくださいね。先生のblogを拝見する度涙が出ちゃいます。私に何ができるだろう…?毎回考えるのですが答えがみつかりません。
    また、先生の「「地球のステージ」聞きに参ります。
    お体くれぐれもご自愛くださいね。m(__)m

  9. 桑山先生、優子さん
    ステージお疲れさまでした。とてもいい雰囲気が伝わってきます。ブログを読んでいる私まで良い気持ちになります。
    今回もとってもお世話になりました。やはり継続的に関わりを持つことの大切さを実感しました。みなさんや患者さんと会えた事で今日からまた頑張れます。本当にありがとうございました。また8月にお邪魔します。お会いできるのを楽しみにいています。くれぐれも体調管理には気をつけてくださいね!

  10. 青森県が行う高校の事業費を獲得するためのプレゼンテーションに参加して
    開催資金を獲得しているなんて、そういう学校があることにびっくりしました。
    地球のステージが高校生達に自ら動くことを気づかせたんですね。
    「伝統」を受け継いでいく心意気を応援している先生方も素晴らしいですね。
    地球のステージ、やはり人を育てていますね。

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