今日は撮影1日目。9つあるシーンのうち、比較的簡単で短い2,3,4番を撮影しました。
サディールの従兄弟、ジャーセムのお墓のシーンはとても気を遣いますが、サディールはほぼ全てのセリフを覚え、しっかりと演技に取り組んでくれました。
ここではドローン大好きなパレスチナ人のみんなに支えられてシーン2番の終わりはドローン撮影しましたが、監督のジャラールが、
「ちょっと高度高すぎ。打ち落とされるよ。」
と笑顔で言ってきたのが実にリアルでした。
その後、ロアとマーヤが合流してジャラゾーン難民キャンプの中でシーン3番の撮影に臨みましたが、映画「オリーブの声」から1年が過ぎ、中学2年生になっている彼女たちは既に、
「知っているみんながいるところでの演技は恥ずかしい!」
を連発。結局難民キャンプのど真ん中の撮影は無理と判断して、キャンプの外れに戻りました。
ジャーセムの言葉に導かれて、ある樹の幹の周りを探し始めるのですが、今回の暗号文は埋められた缶の中に入っていて、それを見つけるのが主演のサディールが樹の幹を蹴り、その弾みで石が転げて土にわずかに埋もれた缶にあたってサディールが気づくという筋書きになっているのですが、その石が缶にあたる効果音をうちのフダが担当しました。
石が転げて缶にあたるという、その絶妙な音のタイミングが素晴らしく「みんなで映画作っている」感が盛り上がってきました。
結局スムースに撮影は進んで、なんと予定よりもはるかに早い2時30分で切り上げることができました。今日は風も涼しく暑くなかったことも幸いしました。
明日以降は長丁場の撮影になります。
まずは初日、無事に撮影できてみんなも子どもたちも一定の満足感を得られて良かったな~と思いました。
気がついてみると今からちょうど3年前の7月28日、映画「ふしぎな石~ガザの空」のクランクインでした。奇しくもそれからちょうど3年後の今映画「ふしぎな石~ラマラの大地」の撮影が始まったのです。
ちなみに今回ブームマイクを振り回す音声さんはうちの絵美さんです。今回が初体験。前回3月末の映画「風の丘」ではカチンコをならず助監督でしたが、今回は音声さんに挑戦です!
「地球のステージ」に就職するといろんなことをさせられるよね~。
桑山紀彦