リサの詩

 今日も朝からリサの家に行きました。雨が上がって美しいテロンの村。

 ジョグジャカルタからは40分くらいでリサの村に着きます。
 暮らしは質素で、みんな協力し合いながら生きています。村の共同体が強く、災害もみんなで協力し合いながら切り抜けてきました。
 そんな中でリサは生まれ育ち、努力家で感性も豊か。お母さんが首席卒業と、現在の高校の「成績1番!」の賞状を見せてくれました。リサの夢が叶いますように。
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成績一番!の賞状
 さて、リサはしっかりと詩を書いてくれていました。僕だけでなく、日本の皆さんへの詩でした。5年前大きな地震が襲ってきて、家は全壊、かろうじて家族は生き残ったものの長らく避難所の暮らしをしていたリサ。そんな困難を11歳の時に経験し、今は大きく成長した16歳です。
 そんなリサの詩を聞いてあげて下さい。

桜の国に住む人へ

夜になると、私は夜空を見上げてお祈りをします

私たちに、そして日本の人々に復活の奇跡が起きますように、と

そして心の傷が軽くなり、もう一回元気がよみがえって

大切な魂が一人一人の心に戻ってきますように、と

この大きな災害から私たちが学ぶことはたくさんあるはず

そしてふと考えてみれば

私たちは多くのものを失ったけど

その一方で多くのものを得ていることに気付くはず

今は共に災害を経験したものとして、乗り越えていく時

私は私の国を愛しています

その愛を、日本の皆さんへ

ともにがんばりましょう


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ありがとうリサ。災害にあっても優しくて強い人に成長しているリサに負けないようにがんばるね。


明日の朝、成田に帰国します。


桑山紀彦

リサの詩」への11件のフィードバック

  1. 日本の大学の医学部に留学する気ないのかなぁ?
    見るからに聡明なのがわかる少女ですね。将来が楽しみ!
    インドネシア語版もアップできませんか?インドネシア人の友達に見せたいんです。

  2. 桑山さんの素敵な笑顔!!
    リサさんにいっぱい いっぱい愛をもらって 日本に帰ってくるのですね。
    リサさんの夢が叶いますように・・

  3. リサ、ありがとう!
    会ったことはないけれど
    わたしはあなたのようにすべてのこどもたちが育ってくれるように、頑張ります。

  4. リサ、素敵な詩をありがとう。
    「心の傷が軽くなり、もう一回元気がよみがえって
     大切な魂が一人一人の心に戻ってきますように 」
    私はこのフレーズが好きです。
    桑山さんも元気いっぱいになって戻られるようで良かったです。
    震災編に入るのかな?楽しみにしています。

  5. 胸に染みますね。自分自身も、津波を経験しているリサだからこそのメッセージ。
    世界中の子供達からもメッセージが届いているけど。

  6. 言葉は通じても心はなかなか通じないものですが、見事に心重ねていますね。
    「私は私の国を愛しています」と言える子供が日本でも増えてほしい!いや、増やしたい~と桑山さんは考えているのでしょうね。

  7. リサちゃんの詩、すばらしいですね。
    心が洗われるような気がしました。
    何か日本では失われつつあるものを持っているような・・・
    努力が実を結び、道が開ける日がくるといいですね。

  8. 「桜の国・・・」と見ただけで、涙が出てきました。
    リサさん、ありがとう!
    私も原語の歌詞を知りたいです。
    札幌にも、北大の留学生をはじめ、たくさんのインドネシアの方々が住んでいます。インドネシア料理の店もあります。
    5月21日(土)に、震災支援のイベントをするのですが、その中で、彼らが民族楽器の演奏をしてくれます。
    その人たちとは、かつての「大津波」以来のご縁です。
    彼らに、リサさんの詩を見せてあげたいです。
    札幌でも、今日、桜が咲いているのを見つけました。
    春は確実にやってきていますね。
    桑山さん、リサさんに「テレマカシー」とお伝えくださいね。

  9.        東北楽天イーグルス 
     情熱大陸で、東北楽天イーグルスの放送が今日流れた。被災地、仙台に本拠地を置くプロ野球球団である。
     プロ野球は、当初3月25日に開幕を迎える予定であった。震災でパリーグは開幕を4月12日に延期すると発表した。セリーグは開幕は変更せず、これに対し、選手やファンの間から猛烈な抗議が挙がった。 たとえば巨人。東京ドームでの予定通りの開幕をするという。ドームは屋内のためデイゲームであっても煌々と照明を使う。電気消費量は普通一般家庭の60世帯の一年間の消費量に匹敵する。このようなこと強行しようとしていた。
     情熱大陸の中で、東北楽天の山崎選手が言う。「いま、はたして野球をやっていいのだろうか」。これが本当の日本人の声なのではないだろうか。
     僕も、セリーグ通常開幕に反対した一人である。その思いを伝えるため、日本プロ野球機構に対して強烈な抗議のメールを送りつけたのである。
     僕だけではなく、そういうファンの声や選手の思いも通じ、二転三転はしたもののセリ-グもパリーグと同じ4月12日、開幕となった。
     東北楽天の選手たちは被災地を訪れその現状のすさまじさに息を呑んだ。また避難所を訪れたとき選手たちは驚いた。元気づけようと被災者に声を掛けたのだが、そこで言われた言葉が「私たちも頑張るから、楽天もがんばって」と。
     楽天の選手たちは野球をやっていて本当によかったと思った。逆に勇気をもらえたという。
     開幕セレモニーで、選手会長の島選手は言った。
    「見せましょう、野球の底ちからを。
     見せましょう、野球ファンの底ちからを。
     見せましょう、東北の底ちからを。」
     東北楽天イーグルスの選手たちは、いま、東北の人々と一緒に戦っている。
     
      5月1日現在、9勝6敗。東北楽天イーグルス、パリーグ第3位である。
      和歌山 中尾より

  10. 桜の国…のどの奥がギュッとなりました。
    桑山先生がリサさんと会えて話せて、この短い旅にはいいことがあったんだなぁと思います。
    体力的には決して楽とは言えない旅程ですが、どうぞ無事で帰国されますように。

  11. リサさん。優しく聡明な子なんですね。
    詩を書いてくれてありがとう。
    柔らかくて暖かい気持ちを受け取りました。
    協力は強力と言うので…
    僕も祈ってみます。
    そして、リサさんの夢も叶いますように!

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