西岸2日目の発表

ヨルダン川西岸の2日目は、ジャラゾーン難民キャンプの子どもたちの発表会でした。

なかなか落ち着かない子どもたちが多く、とっても苦労してきた1年でした。

トラウマをトラウマと認めたくない子どもたち。それは自分の弱さにつながると考えてしまうような大人たちの思考を色濃く学び身につけてしまいつつあります。それをどう崩していくかがずっと課題でした。

現時点でそれがどれほど解消されているのかはまだまだ評価出来ないところかも知れません。

でも、少なくともこうして子どもたちが集まり、1年を振り返ることができました。

どれほど心の中にある傷に向き合えたか。日々の問いかけがうちの優秀なスタッフにも毎日降りかかってきました。でもこうして1年が終わる発表会を迎えることが出来たことは最高の幸せです。

特に映画ワークショップの発表は大歓声の中、多くの子どもたちが身を乗り出してみていました。

 

自分が映画の中にいて、セリフを言っている。

それだけでみんな大興奮です。ずっと苦労してきた、ずっと虐げられてきたかも知れない人生を背負いつつある中で、自分が映画の中に出ている。

これはトラウマに向き合いそれを人生の一部として受け入れていくため(乗り越えていくためではない)の大きな挑戦ですが、感極まるうちのスタッフの涙が、全ての時間が大切であったことの証しだったと思います。

ガザで15年、外務省と共に本格的に始めて4年のそのガザと比べて、まだ最初の1年が始まったばかりですが、多いなる始まりを切ることが出来た1年でした。

桑山紀彦

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