双葉みらい学園

昨日はJICA二本松が企画運営する双葉未来高校とのコラボレーション活動の中で公演、呼んでいただきました。

JICA二本松の永井さんが火付け役になってくださって、この日を迎えたのですが、原発事故による避難で急激な人口減少が起きた双葉町。今高校再編で新しく誕生した「双葉みらい学園」。大きな期待を背負っての船出にJICAは一生懸命国際協力、国際理解という視点で応援しています。

その一環で呼んでいただきました。

いわき市の横、四ツ倉の街の高台に陽光降り注ぐ「いわき海浜自然の家」で、双葉みらい学園1年生全員と、千葉先生率いる二本松市の安達高校の一部生徒さんが集まってのステージは、国際協力だけでなく、「7年目の津波篇」も織り交ぜての展開となりました。高校生みんなほとんどが津波と原発事故の被災者です。

ステージが終わって、片付けの途中に高校生が集まってきてくれて雑談となりました。

その中での質問。

「桑山さんにとって故郷ってなんですか?」

「…それは、命と同等。かけがえのないものだね。」

その女子高校生ははらはらと涙を流しました。

「私の故郷は浪江町です。駅のすぐ近くで、もう戻れません。」

万感の思いで質問してきたのだと思いました。

「どんな形でもいいから、そのなくした故郷への想いを、何か別のエネルギーに変えようね。」

大きく頷いていました。

続いての質問。

「世界を回っている桑山さんにとって、”世界”を形容するとしたら、どんな言葉ですか?」

すごい質問です。

「それは、”全てのことに、意味がある”という形容だね。」

「貧困も、災害も、紛争も、きっとそれに意味があるのだろう。北朝鮮のミサイルも、トランプ大統領の出現も、地球温暖化も、SDG’sも、みんな意味があるのだと思う。そのちりばめられた”意味”をくみ取り、自分を意識化していくこと、それがすなわち”世界”の意味だと思うから。」

彼女も頷いてくれていました。

立派に育っている被災地の高校生たち。

未来に栄光あれ!

桑山紀彦

双葉みらい学園」への2件のフィードバック

  1. 双葉みらい学園のステージに、お邪魔させていただきました。
    会場の、いわき海浜自然の家は、海が見下ろせる、とっても素敵な場所でした。
    生徒さんの、ステージを聞く態度はもちろんでしたが(なんと!会場は暗いのに、メモをとっている生徒さんも!)質問も、素晴らしいもので、真剣に聞いている姿を見て、とても気持ちが良かったです。

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