閉校という現実

 昨日は茨城県小美玉市にある、旧小川町の中心、小川高校のステージでした。

 昨年から始まった小川高校のステージは毎年公演になっていますが、その仕掛け人はいつもステージを支えてくれている長谷川さつきさんです。彼女は昨年までPTA会長をしていました。それで昨年呼んで頂き、今年は会長職は退いたものの、校長先生を説得してくれて2年目のステージになったのです。
 しかし、この小川高校はあと2年で閉校してしまいます。
 生徒数の減少により茨城県の方針がそう決まってしまったのです。だから今の1年生が3年生になって卒業したらその時点で閉校となります。
 立派な校舎、大きな体育館。廊下で挨拶する素直な高校生。
 なんでこういった高校が閉校になるのか、一極集中を初めとする諸問題にあおりを受けているように思えてなりません。
 校長先生は
「小川高校の歴史を残すには、ハードウエアではなくソフトウエアで取り組むべきだ」
 ということで、あと2年ステージを続けようと言うことになりました。そしてフィナーレを飾るという計画です。
 僕も思います。小川高校の歴史を残すには
「最後まですばらしい高校生だったね」
 と町の人に思ってもらえるような、そんな高校生としての「姿勢」こそ大切と。
 だからステージを通じていろんなことを伝えていきたいと思います。もちろんその中心となるものや優しさと素直さ、そして勇気。
 そんなものがステージを通じて高校生にもっともっと伝わり、
「小川高校生は最後まですばらしい姿勢だった」と言ってもらえれば、閉校しても歴史は残ります。
 そのためにステージとして何ができるか、考えて行きたいと思っています。
 明日は山形県最上郡鮭川村の牛潜(うしくぐり)小学校のステージ。
 この小学校も今年度で閉校です。
 とても哀しい思いですが、歴史は建物に刻むのではなく、心に刻むものであると広島の皆さんに教わったので、そんなことをステージで伝えられればと思っています。
桑山紀彦

閉校という現実」への2件のフィードバック

  1. 昨日はお世話様でした。
    小川高校PTA会長の多楽です。
    閉校プロジェクト第2弾として
    「地球のステージ」をお迎え出来たことは
    ありがたい事と同時に嬉しいことです。
    「地球のステージ」と小川高校を結びつけてくれた
    前会長の長谷川さつきさんは、いつも生徒を第一に考える
    素晴らしい会長でした。
    さつきさんのあとを任され力不足ではありますが
    生徒の心に残る事を言う思いで、「閉校委員会」(仮称)を
    立ち上げようと言う話になっています。
    そんな中、来年、再来年と来ていただけるとのお話、
    大変心強く思っています。
    閉校までの間、温かく見守っていただければ幸いです。
    ありがとうございました。

  2. 桑山さん、スタッフの皆さん、小川高校でのステージありがとうございました。
    現役の時のPTA活動で苦労したことはなく、むしろ、Tヶ崎校長先生をはじめ、和気あいあいで熱血の先生方のおかげで、楽しく自分も勉強できたと思っています。
    最初のステージ開催でも、ダメもとで「こういった講演会があるんですよ・・」と校長先生にお話したとき、「お、どれどれ」と前向きに検討してくださり、開催することができました。
    昨年のステージのあと、校長先生の方から、「閉校行事として、これからも開催したいと考えています。」旨、話がありました。
    今回のステージの後も、「これだけのステージが、この値段で開催できるのは格安だ。300~500人の学校でやったら、一人当たりいくらでもない。私も、機会があったら薦めたいと思っています。」旨、言ってくださったのです。
    多楽PTA会長はじめ、役員のみなさん、担当の先生方。バザーでの資金集めや開催に当たっていろいろ大変でしたね。でも、結構それが楽しかったでしょ!?来年もよろしくね!!
    目の前の生徒さん。これが一番です。開校から30年たっても、これは同じです。

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