最近中学校のステージで、嬉しいことがいくつかありました。
まずは福島の玉川中学校と、玉川村の村民の皆さんが一堂に集まった時の事です。
村の教育委員会の方がおっしゃっいました。
「いや~、昨年”地球のステージ1”を見たあとに、給食センターから電話がありましてね。
”学校で何かあったんですか?”
ってきかれたので、どうしたのですかと問うと、
”この1週間、中学生が全然食べ物を残さない、つまり残飯“ゼロ”なんですけど、一体何が起きたのか”
ってきいてくるんです。
いや~、”地球のステージ”とは恐ろしい威力ですな。誰一人として子どもたちに“残すな”とは言っていないのに、子どもたちは自然と残飯ゼロにしちゃったんですよ」
それは、「地球のステージ」がすごいと言うよりも、それに反応して自ら食べ物を残さなくなった子どもたちの精神性が崇高なのだと思いました。
そして今日、我が故郷、飛騨高山の丹生川(にゅうかわ)中学校のある中学生からメールが来ました。本人の許可を得ているので、是非紹介させてください。
「こんばんは お元気ですか?
僕は丹生川中学校の前期生徒会長、大野一慶です。
僕のこと覚えていますか。丹生川で地球のステージを開いてくださった時『将来は救命士になりたい』ということを感想で言いました。
お礼を言うのが遅れてしまったのですが、わざわざ丹生川で『地球のステージ』を開いてくださりありがとうございました。毎月テストでメールを送ることができませんでした。
すみません。
今月14日に、僕の母の実家(富山)へ行ってきました。
その日の深夜12時に実家を出て、帰っていたのですが、神岡のトンネルで車が正面衝突していました。
僕たちが第一発見者でした。
車を止めて本能的に僕が出かける時に必ず持っていく『救命バッグ』を持ってすぐに現場まで行きゴム手袋をつけて状況把握をしました。
2台の車の正面衝突。 傷病者は合計5人。
近くの人を呼んで、頭を後部座席から支えてもらい。簡易トリアージを行いました。緑が3人。黄および赤が2人とトリアージを行いました。
すぐに救急車が来て、救命士の方に状況、傷病者の人数、バイタルを報告しました。
赤はうかつに触れないので、レスキューにまかせ、僕は緑の3人を担当することになり、頚椎保護のカラーを装着し3人とも救急車に収容しました。
すぐトリアージのタグをつける事になったので、全身観察、記入をしタグをつけるまでを僕がやりました。3人のうち緑を2人、黄を1人と変更しました。その後5台の救急車が来て搬送病院を決め、搬送されていきました。
関係者の方は僕のことをずっと医者だと思っていたらしく、僕が学生だったと聞きすごく驚いていました。
その後、たくさんの関係者から『お疲れ様。』『手際がよかった』『ありがとう』『いい救命士になれるぞ』と言っていただきました。
この時、僕は『人を助けたんだ』と思いました。
それまで、体が勝ってに動いていたというか・・。
しかし、僕はこの時、こう思いました。
『人は支え合い』だということです。
救助に来た関係者。事故渋滞を待ち続けてくださった人たち。 事故処理の方。警察による交通整理。手伝ってくださった方。
この方たちがいたからこそ、5人がすぐに病院に搬送できたということ。
このことから、桑山先生がステージで話してくださったことがとても理解できました。
このことは、家族を失った子どもたちが集まって支えあって生活しているという話に似ている。と思いました。
このように、『人は支え合い』だということを学ばせてもらい、将来の夢に一歩近づき、人を助けるという貴重な体験をさせていただきました。
先生が、ステージを開いてくださったおかげで『人は支え合い』だということに気づかせていただきました。
本当にありがとうございました。
ステージや仕事で大変かもしれませんが
またメールくださいね。
待ってます。」
う~ん、おそるべし、飛騨高山の中学3年生。この感性はどこから?そしてこの勇気は誰から?
飛騨高山は本当に田舎です。正直、不便であり、都会ではありません。でも、ちゃんと子どもが育ち、こんなすばらしい感性が育っていることが誇りでした。
そして今日、9年目のJICA二本松訓練所の定期公演でした。
そんな中に高山出身の助産師さんがいました。高山日赤に勤め、今回辞職して青年海外協力隊に参加です。
みんな、羽ばたけ~~
桑山紀彦
「玉川中学校の残飯ゼロ」やっぱり「地球のステージはすごい」ですよ。ステージをみた子どもたちの感性を刺激してこんな素敵な行動につなげちゃうんですから。
ステージで出逢う年間十万人の人々のほんの数%であっても、心を揺さぶられて自分には何ができるか?と考え行動して行ったら日本は少しだけ他を思いやれる優しい国になれると思っています。地球のステージは、日本人が本来持っている見て見ぬふりをしない優しさを引き出すきっかけづくりをしてくれる場でもありますね。
丹生川中学校の生徒会長大野さんの「将来は救命士になりたい」という力強い夢を聞いて拍手を送っていました。
桑山さんが自転車で越えた安房峠が今は快適な道になって、お陰様で飛騨高山のステージにも行けるようになりました。
交通事故に遭遇して冷静に的確に行動できた大野さん、夢は絶対に叶いますね。夢を叶えながら『人は支え合い』を沢山体験していってください。
中学生とは思えない知識と勇気に再び拍手を送っています。大野さんの背中を押してくれたのは、郷里出身の素敵な大先輩桑山さんの存在ですね。
そしてこんな素敵な感性を持っている中学生と出逢えることがハードスケジュールをものともしない桑山さんの元気の源なんでしょうね。
中学校でのステージが続きますね。
感性豊かな素敵な中学生と出逢えますよう…
いろいろお手配いただき、ありがとうございました。
一刻も早く、お目にかかりたいです。
50周年記念行事として、第一に、桑山さんの公演会を提案しました。実現間近! 良い準備をします。
桑山さん、石橋さんに、くれぐれもよろしく!
サビエル高等学校 栗田陽二郎