出雲に日帰り？

今日は島根県出雲市の市立第三中学校の公演でした（しかも日帰り）
　出雲3中は、昨年新型インフルエンザの発生によりやむなくキャンセルせざるを得なかった学校です。担当の錦織（にしこおり）先生がいろいろと手を尽くしてくださったのですが、やはり生徒の安全確保ということで、体育館にみんなを集めることは避ける方針となりキャンセルでした。
　それでもちゃんとキャンセル料もお支払い頂き、ただでさえも公演していないところへお金を支払うことは公立学校としては難しいはずなのに、筋を通してくださった学校です。
　今年、呼んで頂けるか少々不安でしたがちゃんとステージの3番で呼んでくださいました。
　今日は雨模様で体育館が涼しかったこともありますが、難しい内容の3番に三中生は見事に着いてきてくれました。生と死をダイレクトに扱う内容の3番は時としてショッキングな内容に映りますが、みんな固唾をのんでついてきてくれました。
　この出雲は昨年お父さんを殺害してしまった中学生の事件があったところです（もちろん三中とは関係ありませんが）。
　僕たちは大変ショックで、それ以上に島根で教える先生たちもショックでした。島根には先生の友人がたくさんいるので、言葉もないほどでした。
　でも、その後も中学生の「死」や「いじめ」があとを絶ちません。
　川崎市多摩区の中学生の自殺。彼は友人と自分をいじめていた4人の名前と共に「絶対に許さん」と記し命を絶ちました。何が彼をそうさせたのか･･･。
　今日は我が岐阜県の可児の中学一年生が上級生に性的暴力被害に遭い、警察沙汰となりました。その上級生がふるった暴力の内容を見るとあまりに稚拙で、しかも卑怯で怒りがこみ上げてきます。
　いったい、この国はどうなっていくのか。
　中学生たちは何に悩み、何を考え、何を私たちに訴えようとしているのか、ちゃんと知らないといけないと思いました。
　ガザ地区に住む友人ダルウィーッシュが、あのガザの空爆のさなか、
　「年間3万人を超える自殺者を出すニッポン、いじめが横行し学校に行けなくなる子どもたちが頻発するニッポン、よほどそっちの方が戦争だ」
　と語ったことを思い出します。
　私たちの日常に「なんとかしなきゃ」という気持ちが大切なんだと思います。
桑山紀彦