大桑君はいま浜松の中学3年生です。
彼は小学校3年生のときに、お母さんと一緒に「地球のステージ」を観ました。小学校3年生だったから、話の内容のすべてがわかったわけではなかったけど、「地球のステージ」のインパクトは大きく、ずっとこの公演のことが心の中にありました。
旧天竜の町から、さらに20kmほど山の中に入ったところに住む大桑君の地域の中学生は、中学校の統合によってこの清竜中学校にやってきます。彼もバスで45分かけて毎日この中学校に通ってきます。
テニスで優勝し、成績も優秀な彼は、昨年生徒会長になりました。そのとき彼は校長先生にお願いしました。
「僕は、小学校のときに”地球のステージ”という公演を見ました。とても感動しました。ぜひそのステージを共に学ぶこの清竜中学校のみんなと観たいんです」
先生たちは考えました。
生徒からの提案といってもお金がかかる公演です。すんなりとOKが出せるものではありません。しかし生徒会として事前学習に取り組み、校内の掲示も充実させていく計画も練られており、
「これはやるべきだ」
という結論になりました。
そしてついに、この清流中学校の公演となったのです。
全校生徒は実に素直で、笑いも出るし、私語など一つもない、まっすぐな姿勢でステージに聞き入ってくれます。氷点下に近い極寒の体育館の中で、すべての心が一つになってステージがつくられていきました。
見事な中学生たち。
終わって大桑君や旧生徒会のみんなが壇上に来てくれました。
むしろ向かって左から2人目が大桑君
寒い体育館なのに、顔がポッポと蒸気しています。がっちりと握手を交わし大桑君とハグハグしました。
こんな素直でまっすぐな中学生がもっともっとたくさんいて、夢をひとつひとつ叶えていってくれたら、どんなに素敵な世界になるだろうか。そう思わずにはいられませんでした。
高校受験が目の前です。
でも自分を信じて規則正しい生活を送り、3時間やったら、その3時間分の知識はちゃんと頭の中に入っていると信じて、残りの日々を過ごそうね。
高校へ入っても、いろんなところで「地球のステージ」を軸に彼らと会い続け、成長を見守っていきたいなあ、と思います。
そんな日帰り浜松公演の1日でした。
桑山紀彦
先生!
あれから一年経ってしまいましたね。
今こうして、素晴らしい若者たちに
囲まれてらっしゃるお姿、たいへん嬉しく、
頬を伝わるものがあります。
Seaquamにも”大桑君”がいることを
願いつつ、9月に向けて頑張ります。
小学生の時に出会った「地球のステージ」と周囲の大人のみなさんの取り組みは、こんな形でお子さんに伝わり、次には自分たちの取り組みにしてくれるんですね。
小学生でも中学生でも、もちろん高校生・大学生でも周囲に支える大人の存在があれば大森君のように育ってくれることがよくわかりました。
北九州では大学生が地球のステージと関わることが多いですが、これからは先輩大学生が小中高生とともに地球のステージで成長するようなことを企画できればと思いました。今年もよろしくお願いします。
眼鏡をかけずにパソコンに向かっていたら、大桑君のお名前を間違って書いてしまいました。大桑くん&清流中のみなさん。ごめんなさい。
(事務局のみなさま。コメント欄を私信のように使わせていただきましたがお許しください)