雪の飛騨高山より

31日朝、関西国際空港に戻ってきました。
 いつも年末の短い期間の渡航ですが、それでも3日半の診察はいろんなことを教えてくれました。今回は4人のスタディ・ツアーの皆さんをお連れしたのですが、皆さん有意義に過ごされたようで、最終日の感想がうれしかったですね。
 さて、一変して故郷、雪の飛騨高山に帰ってきました。今の気温はマイナス4度。東ティモールがだいたい30度でしたから、その差は34度。身が引き締まる思いです。
冬の高山
「古い町並み」
 でもやっぱり雪がしんしんと降る高山が一番好きです。
 時間が止まったような街。みんなが息をひそめて家の中で暖をとっています。街には一人も人がおらず、ただ雪だけが音もなく降り続けています。
冬の高山2
上三ノ町
 この1年を振り返ると、凄まじいものがありました。
 1月のガザ戦争のまっただ中の活動。開業の準備、不安、いらだち…。
 6月のガザ入域拒否、その後の再入域。いよいよの開業&開所。そして2000回記念公演。
 怒濤の中で日々が過ぎていきました。
 決していいことばかりではなかった1年、それはそうですよね。世界にも幸運と不幸が入り交じっています。
 でも少なくとも「すべてのことに意味があるのだ」と信じて、悪いことも、嫌なことも、それ自体に意味を感じられるように、ただひたすら努力し続けるしかないだろう、と思う日々でした。
 それは空爆下のガザ地区ラファの町。恐怖の爆撃におびえながらも、懸命に生きているダルウィーッシュの姿を見続けて、
 「人間はそれでも生きている。コウベを垂れて嵐が過ぎ去るのを待ちながら。それでもじっと耐えて生きている」
 と感じられたことが最大の励みとなりました。
 来年はどんな一年になるでしょうか。
 これまでと変わらず、ステージで全国を回り、海外で支援活動をし、そしてクリニックを安定させる。それがこれまでもそうであったように「3つの自分」をきちんと関連付けながら、懸命に続けていくことが大切と、雪の高山の街にひとり撮影に出ながら思った気持ちです。
 来年もよろしくお願いいたします。
桑山紀彦

雪の飛騨高山より」への2件のフィードバック

  1. おかえりなさい。 お疲れ様でした。
    素敵な街並みですね。
    しっとりと穏やかな雪景色が大晦日を飾り、静かにこの一年を終えてゆく。
    2009年は先生の人生におかれても忘れる事の出来ない年だったのではないでしょうか。
    地球のステージが大好きで追い続けている私にとってもそのまんまを感じ続けていました。
    ただ思う事しか出来ないけれど、いつも応援しています。それは自分を励ます事でもあるようです。
    この写真を見て、来年の目標を立ててみようかなと思っています。
    今年もありがとうございました。 

  2. 新年 明けましておめでとうございます。
    ステキな街並みですね。アングルがいいですねぇ。
    今年も全国を廻って、たくさんのこと 教えてください。
    どこの会場でお会いできますかねぇ・・・楽しみにしています。
    東ティモール お疲れ様でした。

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