「閖上の記憶」存亡の危機

閖上の記憶、存亡の危機

 

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一昨日総会の翌日に全国会員の皆様によって頂き、小齋館長、丹野さんの心に響く語りを聴いていただいたあと、被災地閖上を強く感じていただけたその「閖上の記憶」が突然存亡の危機にさらされてしまいました。

 

 宮城県からの助成が突然打ち切られることになりました。

 2013年から3年間、助成を受けてきた私たちは、4年目の昨年2016年、担当の方に、

「おそらくあと3年は助成の可能性があると思います。でもやはり”自立”を目指していただかなくてはならないので、年間100万円ずつ減額していきますが、しっかりとこの3年間で自立して下さい。」

 と助言を受け、昨年度は900万円の助成を受けました。そして予定通り今年は800万円の申請を出したのですが、それが「採用不可」となったのです。

 担当者が変わり、前述の引き継ぎはなかったとのことです。

 

 もちろん、私たちは県の助成金頼みにしてきたつもりはありません。

 何れは自立していかなければならないので、この「口約束」ではあるけれど、向こう3年間100万円づつ減額して終了というロードマップを信じ、県と協調関係でやってきたのです。

 それが担当者が変わり「今年は応募多数に付き不採用」という紙切れ一枚の通達で打ち切りです。

 さっそく新しくなった宮城県復興支援第二班、担当の佐藤さんとその上司、芳賀さんに電話をしました。

「一応話し合ってはみますが、もう決まったことなので。」

 とつれない状況です。

 このままでは「閖上の記憶」は8月末までしか持ちません。

 私たちは芳賀さんの答えは待ちますが、

「やっぱり無理です」となった場合は県知事に直接陳情に向かうつもりです。私たちのように長くやっている団体は多くが落とされ、新しく始めた団体を多く採用したようですが、「古株」とはいえ、共に自立までのロードマップについて「あと3年、年間100万円ずつ減額で自立」という話し合いをしてきたことが、その2年目で、あと2年を残して突然「打ち切り」という状況を打破していかなければなりません。

 

 小齋館長、丹野さん、武田絵莉香、そして番人や遺族会の皆さんが一緒に県知事を訪ね、それを少しでも多くのマスコミの皆さんが取り上げて下さったら、きっと流れが変わることを信じて進みます。

 

桑山紀彦

「閖上の記憶」存亡の危機」への1件のフィードバック

  1. 最悪の場合、取材歴のあるTV局などに取り上げてもらう手どうですか?
    県が気を悪くして逆効果でしょうか??

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