南阿蘇村に入りました。
長陽地区には仮設住居の建設が進んでおり、もう第一期の入居者の方が入られたとのこと。復興は着実に進んでいます。そして、灼熱の南阿蘇体育館でのステージ設置が始まりました。
大分の音響さん「テイク5」の平山さんとは熊本公演、いつも組んでおりますが、今日も共に汗だくになりながら組み上げていきました。今日は初使用となる220インチのハイビジョン型組み立てスクリーン「モノブロックス32」を組み立て、万全の体制で臨みました。
意外なほど早く村の皆さんはいらっしゃり、この灼熱の中100名を超える村の皆さんが集まってくださいました。そしてステージ2番の公演が始まりました。扇風機もなく、ひたすら汗の流れ出るステージでしたが、皆さんの笑いと涙、拍手に支えられて最後まできっちりと公演することができました。
今日のステージのテーマは「早い時期から向き合うこと」。世界と津波の被災地の話しを中心にそこを訴えました。多くの学校先生や保護者の皆さんがいらっしゃいましたが、現時点で南阿蘇村の皆さんに「こころの問題」は皆無に等しいとのこと。もちろん安心はできませんが、4ヶ月になろうとしている現時点でそういった傾向すら認められないことは、とても幸いだと思いました。
もう既に多くの南阿蘇の皆さんが向き合っていらっしゃることの証しだと思います。いい形でこころのケアのあり方が浸透していったのだと、みなさんに評価していただけました。
今日も元立野病院の医師、渡邊先生ご一家、藤原杏太朗君のご一家、浄林寺の琉音さんご一家が来て下さり、顔の見えるつながりができていることに感謝の気持ちでいっぱいでした。
一旦帰路についた杏太朗君が、
「もっと話したい!」
ということで戻ってきてくれたことが最高嬉しかったです。現在小学校4年生。この地震の経験をバネにしてどんな素敵な大人になっていくのか、ちょくちょく遊びに来たいと思っています。
今回の熊本地震でたくさん応援していただいた皆様。この公演で一旦南阿蘇村への支援は終了となります。今後はOn Demand~何かがあったら相談を受けるという方式で関わっていきます。でも継続的な関わりはこれで一旦終了です。
多大なご支援、本当にありがとうございました。募金を頂いた皆様には近々報告書を送らせていただきたいと思っております。
本当にありがとうございました。
さて、今長崎に入っております。
8月9日は長崎の原爆投下から71年目です。今年「平和首長会議」が千葉県の佐倉市で開催されますが、そこでなんと「地球のステージ」の公演が予定されています。「ヒロシマ篇」を持っている私たちですが、長崎の原爆投下についても触れるべきだと考え、8月9日は取材です。慰霊の日に現場にいられることをかみしめて、しっかりとした作品にしなければなりません。
猛暑の長崎ですが、しっかり取材してきたいと思います。
桑山紀彦
ステージに来られたご家族のエミ子おばあちゃんの事といい、長崎取材の実行の速さといいここまでフォローされる地球のステージの使命感の強さを、今更ながらに感動しています。