モハマッド・マンスールは元気で大学に通っています。
皆さんから順次集まってきている「モハマッドの学資支援事業」はゆっくりと立ち上がり、現在彼は皆様の支援のおかげで大学に通えています。
いろんなことを学び、現在ビデオ編集ソフトに習熟しようと努力しています。ちゃんとトラックにビデオを配置し、エフェクトをかけ、音楽を配置して5分もののクリップに仕上げていました。それは相変わらず「敵の軍隊の悪行」という内容であり、タイトルは「殺戮の夏」というものでした。
日を改めて皆さんにご紹介したいと思いますが、厳しい現実の中を生きているモハマッドにしてみれば、それは「訴えたいこと」なのだと思います。それでも僕に対しては、
「もちろん僕が一番願うことは”平和”だ。そのために伝えなければならないことがあるんだ。」
と語ります。
このモハマッドの正義にこれからも僕たちはしっかりと意見を伝えて行くべきだと思います。
そんなモハマッドが内緒で僕を撮ってくれていました。
さすが写真が好きなんだと思う。いい瞬間を捉えていると思いました。もちろん何枚も撮った中の1枚ではなく、その撮影記録からはこの瞬間を狙って撮ったものでした。改めてモハマッドの才能を感じた1枚でした。
この夏彼が日本に来られるかは現在五分五分です。
ヨルダン大使館がガザに住むパレスチナ人へのビザの発給をとめてしまっているのが原因です。一刻も早くその事態が改善しモハマッドとアーベッドが日本へ行けることを願います。在イスラエルの日本大使館の皆さんはとても優しく、彼のビザの発給を迅速にしてくださいました。しかも非営利でやっている活動ということで、ビザ代は無償でした。そんな大使館の皆さんのお気持ちに応えるためにも、ヨルダンが動くことを祈っています。
桑山紀彦
子供たちの将来の目標に社会性があり、しかも理由が明確なのに驚きます。
平和の存在が数十年の間に感覚として薄らいでしまった我が国で、無目的や怠惰を戒める風土が薄れてしまった風潮に不安が募ります。
「風に立つライオン」などに登場する医師というものはこういう顔なんだなあ、と思いました。絶望を心のどこかに抱え、しかし、強い意志と柔らかな笑顔を湛えた顔、そんな顔です。原画データーをください。大きく引き伸ばして額に入れて自宅2階の踊り場に飾りますから。