今日は昨日の南阿蘇から一気に飛んで福島県西郷村の「西郷第二中学校」の公演でした。もう3年目になる中学校です。
この学校は福島県の中通りにあるので津波や原発の影響は直接的にはありませんが、避難してきている人は福島の場合どこにでもいらっしゃるので、原発の影響は必ずあります。それでも、福島県、どこへ行っても素直に聞いてくれる中学生ばかり。長い付き合いのある福島県のステージはいつも楽しみです。
今日も例年通り授業参観の一環として開いていただけましたが、圧巻だったのは終わりの感想でした。登場してくれたのは生徒会副会長、二年生の堀内野々花さんでした。ステージを聴きながら必死にメモをとりその場で構築されたこの見事な文章をご覧下さい。
(野々花さんです)
「今日は貴重なお話と歌をありがとうございました。
いつも何気なく過ごしている日常。ご飯を食べること、勉強をすること、部活ができること、家族と一緒にいられることがとても幸せなことだと改めて感じることができました。
パレスチナで作られた映画の中にこんなセリフがありました。
「憎しみや怒りによって心の中に線を引いてはいけない。空に国境という線はない。」
私たちが住む地球は一つの球体。お互いがつながっていることに改めて気づきました。
また人との関わりを大切にして、前向きに将来や未来について考えること。変わっていくのを待つのではなく”変える”ために少しでも頑張ることが、次につながる希望になると考えることができました。
そしてこれからも私たちを支えてくれている家族、友だち、先生、周りの皆さんに感謝の気持ちを持って1日1日を大切に過ごしていきます。
今日は本当にありがとうございました。」
今日は3年目の3番の演目でしたが、パレスチナ篇~ガザ映画制作篇と6年目の津波篇の大川ゆかりさんの言葉がちゃんと伝わったと思いました。
そういえば今年から文部科学省が宮城県教育委員会に委託した事業に書いた申請書がみごと採択されたので、今年も「語り部講話」を宮城県内の学校現場で開催できます。丹野祐子さん、大川ゆかりさんの語りを多くの中学校で聞いてもらえる絶好の機会を得ました。
文科省、県教委に感謝です。
桑山紀彦
今どきの中学2年生でこんなに奥深い気持ちを表せるなんて驚きです。
感動しました。