ついにガザ市において、映画「ふしぎな石~ガザの空」の初上映会が行われる日が来ました。
しかし当初からトラブルの連続。
まず、プロジェクターの位置まで音響のケーブルが延長できない。備え付けのプロジェクターはRGBの15ピンでマックには対応していない。同時に備え付けの再生機はWindowsパソコンなのでDVDのディスクでないと再生できないけれど、英語字幕版のDVDディスクがなぜかない…。いろんな悪条件が重なり、試行錯誤で結局上映できるようになったのは開演時間を1時間も過ぎた午後4時でした。でもそのおかげでテスト期間まっただ中の中で終了時間を見越して駆けつけた主演の4人がほとんど全てをみることができたことは幸いでした。
実は3分ほど短くして、スリムにしているので、新しくなったVer 2.0を見てほしかったのです。
やはり何重もの不備を想定して臨まないといけないですね。準備不足がたたった結果となりました。それでも50人ほどの聴衆と共にいい雰囲気の中で上映会が終わっていきました。
会場から出た質問としては、
「制作期間はどのくらいでしたか?」
などの質問に続いて。
「日本人としてシナリオを書き、学んだことは?」
というものがありました。それに対して、
「パレスチナ人の精神の強さと、向き合うことがちゃんとできるその姿勢の素晴らしさです。」
と答えました。
ただ一人、長いあいさつに立ったファラッハもしっかりとした姿勢で大人たちをびっくりさせていました。
最後に「謎の老人」を演じた白のダルウィーッシュが言いました。
「この世には幾多の困難があります。パレスチナの苦しみは深く長いものです。でも、こうして自分たちが日ごろ思っていることが形になり、皆さんに伝えることができるようになったことはとても大きな誇りです。」
みんなでこれからも何かを「制作する」ことの大切さを再確認した思いでした。
主演の4人、ファラッハ、ナガム、フェダー、イスラームも日々成長しておりずいぶん大人の顔つきになってきました。これからも、この子たちが一つのシンボルとなって向き合うことの大切さを世の中に伝えられるような活動をしていきたいと思っています。
多難な中に、この上映会を開けたことの意味を自分たちなりにかみしめることのできた、貴重な1日となりました。
桑山紀彦
色々あったと思いますが、
上映うまくいってよかったです!!
環境も言葉もちがうけれど、やはり人間は共通した一つの思いで
繋がることが出来るのですね。
素晴らしい事です。