今日はいのちのステージでした。
これは文部科学省が経費を持って下さり、宮城県内の学校をまわるものです。学校側は費用負担がないので呼びやすく、今年で2年目になりました。
今日は大川ゆかりさんと組んで、八乙女中学校での公演でした。
最初1時間桑山が歌いますが、今日は「震災篇」と「津波5年目篇」を組み合わせてみました。八乙女の子どもたちは、とても一生懸命聞いてくれます。素晴らしい中学生でした。
そしてゆかりさんの語りです。
これで一緒に組むのは3回目ですが、何回聞いても涙が出てくる。それは哀しい涙ではなく、子どもを思う母の気持ちに触れて、暖かくも切ない涙。だから、終わったあと、「優しくありたい」「自分が何をできるのか考えていきたい」という気持ちになります。
ゆかりさんはその都度話の内容がアップデートされていて、しかもアップグレードしています。今回は、
「・・・だから、皆さんちゃんといのちを大切にしてくださいね。」
「・・・だから皆さん自分だけではなく、人の命も大切にしてくださいね。」
という問いかけを加えていらっしゃいました。感動でした。
これからも、ゆかりさんがたくさんの場所で語る機会を得られますように。
今日も天国にいる駿君が見ていたと思います。
「お母さん、良くなってきたね!」
そんな声が聞こえてくるようでした。
桑山紀彦
そろそろ2月、私の好きな月です。
大川さんの声を聞いたのは、2015年3月11日、河北新報と宮城県の企画「3.11大震災 あの人へ伝えたい手紙」の一般部門の最優秀賞者として、最後にステージに上がられたときでした。震災で亡くなった駿君へ宛てた手紙「お母さんが笑ったら駿も喜んでくれると信じ、津波なんかに負けられない」が印象的でした。私の尊敬する河北新報社社長一力氏は「このイベントを明日への一歩を踏み出すきっかけにしてほしい」というあいさつも被災された方々へのエールになったのではないでしょうか。あのときの大川さんが、今、中学生たちにメッセージを送っていらっしゃる姿にたいへん感動しています。お母さんとしての温かなメッセージは、きっとお話を聞いた生徒さんたちの心に響いたことでしょう。がんばれ、子どもたち!みんな応援しているよ!
我が子を失っても毅然と立ち上がる母親の精神力に感服しています。
驚異的です。