ミャンマーをあとに

今回のミャンマーもまた、人に恵まれた日々でした。

 全般にわたってコーディネートしてくれたWAZOという現地の会社が非常にいい人材(ガイド・通訳)を送ってくれたので、こちらの訪れたいところにいくことが出来たことは良かったと思います。短期間ではありましたが、ミャンマーの観光ではない部分にたくさん接することができました。
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 加えてFacebookに続けた記事により、松本の河西佳代さんから元JICA駒ヶ根訓練所で講座担当でお世話になった濱田勇・良子ご夫妻がJICAミャンマーいると教えてもらい、濱田さんの関わるヤンゴン工科大学に行くこともできました。変わりゆくミャンマーの産学連携を応援しているJICA、濱田さんですが学生運動の拠点でもあったこの大学に学ぶ大学生にすがすがしい意気込みを感じました。でも一方で濱田さん曰く、

「長い軍政により、とにかく先生言うことを聞く、メモする、一切質問などはしない、という”従うだけ”の学生が多いのです。これからどうやって”自分の意見を持ち、自主性で進んでいく学生”を育てていけるかが鍵です。」

 課題はあります。
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 そして、同じくFacebookの駒橋徹先生から「会ってみては」と言われた名知仁子(なちさとこ)医師とも会うことができました。「ミャンマー・ファミリークリニックと菜園の会」というNPO法人を主宰する名知先生は、出身大学である獨協を離れて東京都内の大学医局へ進んで嫌な目に遭い(お~、誰かとそっくりだ)、マザーテレサの言葉に出逢って国際協力へ進んで行かれました。なんと僕と同じ年、星座まで同じでした。ヤンゴンの国際空港のレストランで1時間ほど話せたのですが、もう旧知の仲のような感じでした。

 お互い、医師としてできるだけのことをしようという気持ちでつながりましたが同時に、医療だけではできることに限界があるという点も共通。名知先生はだから「家庭菜園」をつくって栄養、食事改善に努めています。これからも多くのことを共に学びたいと思いました。
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 ミャンマーには、こうして特別な思いで関わっている日本人がたくさんいます。それほどミャンマーは日本と近い国なのだと思う。スーチーさんの政治手腕が試される4月以降、どんな国になっていくのか、本当に楽しみです。次回は9月に入る予定。

 これから帰国します。いよいよ明後日1月15日(金)はステージが始まってちょうど20年目。20年間歌うことができて本当に幸せでした。でもありきたりな言い方かもしれないけれど、自分一人では無理でした。多くの仲間たちに支えられてここまで来れたことに間違いはありません。大学や病院、クリニックで医者だけやっていたら、こんな気持ちにはなれなかったであろう「今」を考えると、多くのことを教えてもらえたことに感謝の気持ちでいっぱいです。

 明日は1日診療ですが、金曜日でまずは20年の一区切り。新しい「ミャンマー篇」の初演は1月末くらいからスタートの予定です。

桑山紀彦

ミャンマーをあとに」への4件のフィードバック

  1. 短期間のミヤンマー訪問お疲れ様でした。
    ミヤンマーの人々の気質は日本人と通ずる何かがあるように思え、
    とても親近感を抱きました。
    今回、様々な場所を訪れ、沢山の人たちと触れあい、
    より多くの収穫があったようですから、
    ミヤンマー篇を楽しみにしております。

  2. いつもブログを見て、感じ、考え、ようし私も頑張ろう!と思っています。
    今日も自分自身を情けなく思うようなできごとがありましたが、そんなことひきずって時間を費やしてちゃダメだ、と思いました。
    ミャンマーの今後、気になります。ひらかれて、自分の意志をもち、多方面に発展(発展の仕方が大切ですからね。何をもって発展というのか…)していけることを願います。

  3. いつも桑山さんの海外リポートのブログ、楽しませてもらっています。今回も間接的にですが、旅をしているような気分になりました。
    11日のブログで若い女性に「将来の夢は」の部分で思い出したことがあります。もう40年以上前に文部省主催(20名)で共産圏だったチェコスロバキアに行く機会があり、現地の青年達に「皆さんの夢は」と聞いたことがありました。何人もの青年が「世界の色々な国に行ってみたい。日本の皆さんは西欧でもアメリカでも自由に行けるんですから幸せですね。」と言う答えが返ってきたのにはビックリ。
    ベルリンの壁がある前は、資本主義国に一般国民は簡単に行くことが出来なかったわけですから。
    ミャンマーという国も、長い間鎖国のような状態でいたわけですから、日本からのいろいろな援助も必要でしょうが、ミャンマーの若者たちが自由に国から出て色々な国を見て、自分と自国の将来を自分たちで決める事ができるようになって欲しいなー、と思いました。
    日本が平和で自由の国であることを再確認させてもらいました。ありがとうございま。
    17日裾野市でのステージ、楽しみにしています。今まで暖冬でしたので、富士山が春の富士のようですが、雄姿を見せてくれると良いですね。気をつけてきてください。

  4. 「従うだけの学生」~明治時代以来今でも脈々と続く「お上」」根性と似ている感じがします。
    スーチーさんの民主主義政治が、どこまで「ものが言える社会」を創るかに注目です。

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