北海道に、8年続いている高等学校があります。
札幌市立の清田高校です。
細田先生が関わるグローバルコースという、国際交流、国際協力を目指す高校生のためのコースの公演会で呼ばれたのがきっかけですが、以来全校生徒公聴のステージとして定着しました。
細田先生は今年の春に転任されましたが、代わりに長沼先生という、これまた熱い高校教師の先生が担当になって頂き、脈々と続いています。そして嬉しかったのは転任された細田先生が、その学校の生徒さんを連れてきてくださったことです。
北海道は熱い人が多いのです。
この細田先生~長沼先生と続いているのが、校内でそれたジャガイモをふかして、それを手ごろな価格で売り、それを国際支援に伝うという国際貢献システムを持っていることがとてもユニークです。
長沼先生がおっしゃいました。
「何かが起きると、その直後は生徒たちも募金してくれる。でも、時間がたつと募金も減ってきて、生徒たちは”募金”の呼びかけから逃げるようになってしまう。すると、募金を呼びかけた子どもたちも落ち込んでしまう。この悪循環を打破するために、僕たちは売るものを提供し、それを買ってもらうことで資金を集める。これは長く続く秘訣だ。」
これは僕たち「地球のステージ」がずっと貫いてきたこと。募金ではなく、ものを買ってもらうことで、買った人の手元にもその”もの”が残るし、資金も集まるという志向と同じです。それを高校でやっているからすごいと思いました。
そして昨年からこの清田高校でも公演終了後、座談会を持つことができて、みんなと深い意見交換ができたと思います。高校生は人生において一番忙しい時間を過ごしているように思います。勉強、部活、仲間作り。この3つとっただけでもう日々があっという間に過ぎていってるのではないでしょうか。そこにいよいよ将来の仕事、進路が入ってくるともう不安でいっぱいなはず。
全国の多くの高校でこういった座談会を持たせてもらっていますが、皆一様にたくさんの不安を抱えています。
でも清田高校もそうであるように、それでも頑張ろうとする高校生がいます。けなげで愛おしく、そして素直。
日本はやはり教育によって立国してきたのだなあと改めて思う、そんな北海道の1日でした。
来年の予約も頂いたので、少なくとも北海道の公演は激減してしまっていますが、協力隊OVの安達さん(獣医師)と、この清田高校は頑張って行けそうです。
北海道の学校、入るといいなあ。
長沼先生に頂いたタマネギがまた新鮮で、北海道の食材の豊かさにもまた感動。
また来年逢いましょう!
桑山紀彦
自分達で育てたものを売って、それを国際貢献に使うという志向(思考)は生徒の発想でしょうか?
そして、それがすんなりできてしまうところが実に凄いなと思います。
大きな大地の北海道、人々の気持ちも広いようですね。
これだけユニークでおおらかな生徒と先生方、交流もきっと楽しかったに違いありません。
こんな良い学校の良い生徒さんがいるのは気持ちが明るくなりますが、公演数の確保に苦戦されているのが心配です。2事業所の体制強化をステップに何か対策はあるのでしょうか?気になります。
桑山さん。今回も精力的なステージ!ありがとうございました。私も8年目なので、毎回感動していますが、今回もステージの構成に変化があり、加えて震災特別編も最新のもので興味深く体感させていただきました。最近、父の足が調子悪く、桑山さんとお父上のシーンが泣けました。また来年会いましょう。それまでお元気で!
グローバル3年生はステージ1か月前、北海道ノーモアヒバクシャ会館で90歳の被爆者の語りを聴きました。今その語りやステージを踏まえて、「平和」についてディスカッションしています。桑山さんの思いを大切に授業をしています。
茉莉さんの疑問ですが、ものづくりは教員の発想です。以前クッキーを菓子店の協力で作っていましたが、一日だけの作業でした。敢えて時間と手間のかかる「いも」を育てる。生徒には国際支援や平和は、「いも」を育てるのと一緒、時間と手間がかかるもの、かけるものを体で覚えてほしかったです。また「いも」を通して命を育むことの大変さや大切さも感じて欲しかったです。他校でも、是非実践してみて下さい。
長沼先生、コメントありがとうございました。
先生方の発想だったのですね。
たった一日だけのクッキー作り作業よりも、
何日も手塩にかけて育てるには日々大変な努力がいること。
しかし、生徒たちにとっても惜しみない愛(労力)を注ぐことで、
植物ですらそれに応えてくれることを、
肌で感じることは有意義なことと思います。