昨日は福島県立盲学校でのステージでした。
視覚に障がいのある高校生のみんなが集まってくれました。視覚に障がいがあると言うことは、「地球のステージ」の映像は見えない、あるいはぼんやりとしか入ってこないと言うことです。
ところが、彼らがすごいのは、「心の目」で見ようとすることです。語りは全てレーザーポイントを使わず、写真が見えなくてもわかるように全て変えました。例えばマサイ族のおじいさんも、
「おしりが身体の半分よりも上にあって、なんと、胴よりも足の方が長いおじいさん」
と表現したり、とにかく、そこに写真ありきの語りをやめて、言葉だけで伝えていくという手法をとりました。そして出てくる静寂と緊張感、優しさ。彼らは「想像力」という素晴らしい力が研ぎ澄まされており、聴力も人の何倍も研ぎ澄まされていますから耳から入ってきた「声」の情報を想像力を使ってイメージに変換し、物語についてきてくれるのです。
これほどすごい能力があるでしょうか。
何か(視覚)を失ったが故に備わっている別の能力(聴覚、想像力)。その存在のすごさに圧倒されながら最後まで笑い、涙、静寂の中で盲学校のステージが終わっていきました。納得の生徒さんでした。
そのあと、初めて福島県の高校生との交流会でした。
長く関わって下さっているJRCの根本先生が引率された高校生と盲学校の生徒さんも加わって、優しい質問の会になりました。やっぱり高校生と直接話せるのはいいなあ、と思いました。
そして夜は二本松の青年海外協力隊訓練所でのステージ。平成26年第4次隊の皆さんです。
この日は喉の自信がなかったことで、最初ずいぶん声が震えましたが、たくさんの涙する訓練生の皆さんの気持ちに支えられて最後まで納得の中、ステージを終えることができました。
昨日は協力隊50周年を記念して新作の「ラオス篇」を公演しましたが、今までで一番うまく語れたように感じました。
そして終了後、集まっていただいた物販の場所になんと人が多いことか。今回のステージがとても充実しているものだったことを感じることができました。みんな真剣に悩み、考え、そして進んでここまで来た若者です。誇らしき日本の「行動する」若者たち。今回もいっぱいの元気をもらいました。
岐阜県人も2人いて、共にちゃんと話しに来て下さったことが嬉しかったですね。
明日は駒ヶ根訓練所のステージです。その前に朝、故郷飛騨高山の西高等学校のステージ。仲よいいとこが副校長をしている素晴らしい高校です。今晩銃に高山に入ります。
桑山紀彦
お疲れさまでした。
言葉、創造力の凄さを改めて学びました。
自分の伝えたいことを声や言葉で伝え、聞いてくれた相手に創造力や感情で自分の気持ちを知ってほしいこと。
とても素晴らしいことだと思います。
ありがとうございました。
このブログで知った大切なことを、私のいる場所で伝えています。毎日の生活の中では、やりきれなさでいっぱいになる場面もありますが、できることをあきらめずにやり続けます!
日本の文化を学ぶ外国人が感じている日本の良さを一言でいうと「思いやりの心」。
日本人が置き去りにしてきたような点を素晴らしいと言っている気がします。
同じように、別の能力で見る心の眼はすごく純粋に簡潔に物事をとらえているのだと思います。反省させられますね。
青年海外協力隊の皆さんもきっと心の済んだ若者が多いことでしょう。
海外で良い経験を体得したら、日本人の心の復興の担い手になって下さい。