音楽ワークショップの2週目は、より音楽的な内容になりました。
みんなが紡ぎ出したキーワードをもとに歌詞を作り、メロディーにのせます。メロディーは現地スタッフで歌手でもあるヤシーンが考えてくれました。
(歌詞の紡ぎ出し)
歌詞を少しご紹介します。
ゾホールクラス テーマ「占領」
自由な中で暮らしたいな。もう爆弾も破壊もいらない。
尊厳のある暮らしがしたいな。もう牢屋の中の生活は嫌だ。
私たちは、パレスチナのこどもです。自分の夢をもつ権利がある。
自分の夢を叶えたい。そして、エルサレムに行ってみたい。
ヒヤクラス(聴覚障害クラス) テーマ「教育(カリキュラム)」
もう難しいカリキュラムはいらない。
私たち(聴覚障がい児)のためのカリキュラムがほしい。
手話が書いてある教科書がほしい。
まわりの人を理解したいし、私たちを理解して欲しい。
大学にいって勉強したいな。だって、自分の夢を叶えたいもの。
そして、パレスチナ*を助け、たくさんの願いを叶えたい。(*英訳our home)
サーダクラス(聴覚障害クラス) テーマ「電気不足」
電気がない。いつも暗いところで生活している。
いつ占領がおわるの?パレスチナ*は破壊されてしまった。(*英訳our home)
電力施設がほしいな。それで私たちの家に光がくる。
そして、すべてのこどもたちと平和な毎日を送りたい。
たくさんの困難や苦しみがある中で、解決策として子どもたちは、イスラエルへの報復でも裁きでもなく、平和や夢が叶えられる世界になることを表現しました。自分だけのことではなく、たくさんの未来ある子どもたちのことを思った歌になっていると感じました。
また、歌詞作りと一緒に、身近な廃材をつかった楽器作りも行いました。自分たちで作った歌と楽器で発表会を開くのが目標です。みんなの気持ちを、たくさんの人に伝えよう。
(楽器作り、ギターのように弦を弾いて音を出します)
心配していた聴覚障がいクラスの子どもたちも目をきらきら輝かせて、一生懸命手話で歌い、そして楽器を奏でました。
「こんなの初めてやった!すごく楽しかった!」
「歌詞がすてき!」
「まるで耳が聴こえる人達みたいに、歌ったり演奏しているみたい!」
自分たちにもこんなことができるんだよ。そんな誇らしげなこどもたちの様子をみて、現地職員のファシリテーター達もとても嬉しそうでした。
樫尾絵梨(海外事業担当)
厳しい環境がそう言わせるのでしょうが、だれも個人的な欲望でなく「自由や尊厳のある暮らしをたい」とか「夢を持つ権利がある」「周りの人を理解したい」など立派な社会の一員の発言で身につまされます。
日本の子供目覚めよ!という思いです。
本当に「日本の子ども目覚めよ!」です。
自由な中で暮らしたいな。もう爆弾も破壊もいらない。
尊厳のある暮らしがしたいな。もう牢屋の中の生活は嫌だ。
胸がいっぱいになります。
どの国も、過去に同じ辛く苦しく悲しい戦いを経験しているのに・・・
なぜなぜ繰り返し戦わなければならないのか・・・
罪のない子どもたちが犠牲になる現実を、私たちは知らなければならないですね!!