今日のガザの状況

現在のガザ地区ラファ市の様子です。

今は南部のラファ市が最も空爆と戦闘の激しい地域になってしまい、日本の団体としては唯一ラファ市に事務所を置き、専従スタッフの住むラファ市が攻撃されて、辛い思いです。

現地駐在、アーベッドからの今日の情報です。今日の日本時間22時に現地と話しました。



・一日中無人機が、動く物を攻撃しており人々は動けない状態です。

・１日数時間は電気が来ています。

・ラファ市でUNRWAの学校が爆撃され10人の死者が出た、これは自分の家の近くの学校。自分も300ｍ目の前でこの爆撃を見たが無傷であった。

・UNRWAラファ本部となっている学校(物資配給でお世話になっている)の入り口付近が無人偵察機で狙われており、出入りするのが命がけ。

・今のところ事務所やその周辺は大丈夫。

・ヤシーンは避難しなければならないが、避難所に空きがなく家に留まっています。
・ラーエッドはサナブリ近くの親戚の家に避難。
・アブハッサンは避難所に避難しています。
・アーベット宅を境に東側に住む人々は避難勧告が出ており避難しています。そのためアーベットの家が最前線になってしまいました。
・娘たちは人々の叫びと飛行機の音がとても怖くてアーベットが抱いてやらないと眠れない状況です。
・他にもトイレに一人で行けない子など、子どもたちにどんどん悪い影響が現れていて見ていて辛い状況です。
今日のUNRWAへの攻撃はショックだったようで、自分たちが支援に行って爆撃に遭う姿がありありと想像できると言っていました。
それでも、支援が必要な人のために絶対に屈しないし良い仕事をすると決意みなぎっていました。
戦後復興の構想まで語っていました。ガザの救急隊員や保健省に勤めるスタッフへトラウマ治療をする専門家を送ってはどうか？など。
こんな状況でも「全ては神のみぞ知る」と言って逃げようとはせず知恵と勇気で立ち向かっている彼ら、イスラムの教えを本当に崇高な形で実践している我がスタッフに高い敬意を感じます。
ただ、一昨日までクリアだった電話の声が、今日は電波が悪く聞き取れないこともあり、不安が残ります。
桑山紀彦