今日は朝からびっしりとワークショップの手法についてのセミナーでした。
心理社会的ケアは、みんな理屈ではわかっていますが、それぞれの詳しい手法については学んでいかなければなりません。
7月はラマダン(断食月)で活動が休止しますが、8月になるとまた活動は再開し、8月いっぱいグループ・ジオラマ・ワークショップとなり、「理想の街づくり」が始まります。
これは、戦争に強い街づくりという現実的な側面と、夢とファンタジーの街が融合した形で子どもたちが制作するものです。しかし質を上げるには、きちんとしたジオラマ制作キットを使いこなさなければなりません。今日は「河の作り方」を勉強してもらいました。河は川底に砂や石を感じ取れるものを配置したり彩色した後、Realistic Waterという名のついた塗料を流し込んで固めて作ります。
手先が器用で有名なうちのスタッフ、アブ・ハッサンがとても積極的に学び、自ら創り上げていってくれました。
ファシリテーターのまとめ役であるマフムードも、巨漢に似合わず器用な手先で作品作りを勉強していってくれます。
その後、9月いっぱいかけて行う「音楽ワークショップ」について、具体的な話し合いを行いました。
中心となるのは、このラファでも「歌手」として名の知れている我がスタッフ、ヤシーンです。みんなで話し合い、オリジナルの曲をつくることになりました。
そして最後はスタジオで録音し、しっかりとした作品に仕上げようということも決まりました。その曲がその後に控えているシネマ・ワークショップの主題歌になっていくのです。
最後はそんなシネマ・ワークショップの練習です。
短い物語を桑山が作り、昨日のうちに絵コンテを作成しておきました。そのシーン番号にそって撮りためていくのですが、最初は要領がわからず、アドリブを含めた「演劇調」になっていたものが、「アクション!」のかけ声から2秒待ってセリフを話し、セリフが終わったらそのままフリーズして5秒待ち、「カット!」の声で姿勢を緩めるという事もすぐにできるようになりました。やはりうちのスタッフは勘がいいのです。
そしてとにかく、
「セリフが聞こえないのはNG」
「顔が暗いのはNG」
という初歩段階の2大NGを説明して撮影に入りました。
さすがのスタッフたちはみるみる飲み込んで、20分ほどでロケが終わりました。それを20分ほどかけて粗編集し、作品に仕上げ、みんなで視聴しました。
さっき演じていたものが音楽も乗って90秒の短い物語になってしまう・・・。みんな心底驚いていました。でもそれが映画のおもしろさです。
「こんなことを教えてくれる人は今まで一人もいなかった!」
と最大の評価をもらいながら、わいわいと学びの時間が過ぎていきました。
夕方、スタッフみんなで海に食事に行きました。
みんなやる気に燃えています。
そして映画は特に頑張り、「ラファから世界を目指す!」というキーワードが心底気に入ってくれたみたいで、みんなの顔が紅潮していました。
こうしてすばらしいスタッフと共に、日々心理社会的ケアは続いていくのです。
そして今年から来年にかけてはひょっとしていい作品が撮れるかも知れません。
それがまた皆さんの手元に届きますように。
頑張ってやっていきます。
25日の早朝、エレズの検問所を抜けてイスラエルに入り、そのままの足でヨルダンに抜ける予定です。
桑山紀彦
子どもだけでなく大人たちもわくわくするプログラム!これからが楽しみです。
気をつけて帰って来てくださいね。
寸刻みのスケジュール驚きです。
やっぱり身体が心配です。
くれぐれもお気をつけて~。