横浜開港150周年記念

今日は豪雨の中、横浜開港150周年記念のステージに出かけました。
 新横浜までは豪雨でどうなるかと思ったのですが、会場に入ってセッティングすると、雨が上がっていったのです。大変不思議でした。
 今回の「横浜開港150周年記念」は「Y150」と呼ばれ、横浜市が主催して行なっている「全国的」イベントなのに、桑山の目には全く盛り上がっていないように見えます。
 数年前の「愛・地球搏」と比べるのも酷ですが、かなりの予算を使ってやっているはずなのに、少なくとも東北に住んでいる桑山には、全くその情報が伝わってきません。確か6月くらいに巨大なクモの形をした機械がフランスから上陸し、それが全国ニュースになったのは見ましたが、それ以来、一切全国レベルでは報道されていないように思います。
 しかし、「地球のステージ」に関わってくださっている神奈川県在住、あるいは横浜在住の皆さんも「全然盛り上がっていない」というし、「地球のステージをやるってことすら伝わってきていないです」と厳しいご発言です。
 
 しかしその盛り上がらない状況が、現場に行ってみてよく分かった気がしました。
 全然人がいません。
 会場となったズーラシア(動物園)が休館であることや、雨がひどいことなどを差し引いても、この「ひとけのなさ」はおかしいのではないか、と思いました。
 そして、現場に入るとますます「何を目指す”開港150周年記念”なのか?」と疑問がふくらんでしまいます。イベントブースを見ると、国際交流系もあれば、多文化理解もある、一方で保育系、教育系、体験学習系もありますが、なぜか園芸相談のようなコーナーもある。
 正直「何でもあり」のイベントブースに見えて、ここにお金を払って見に来る意味があるのか、と県外者の桑山も感じてしまいました。
 そしていよいよ「地球のステージ」の始まりです。
 今日は2回公演だったのですが、1回目は16人。かろうじて昨年の史上最低観客数13人を上回りました(それは北海道大学医学部の学生主催の医学展(学園祭)での出来事でしたが)。しかしそのほとんどが、イベントブースが暇なので見ていた「関係者」であることを除くと、実質的な「来客」は一桁台だったと思います。
 そして迎えた2回目はついに10人。最低観客数を更新してしまいました。いくら「地球のステージ」が無名とは言え、この超低迷した博覧会は一体どうしてしまったんでしょう。
 それでも終了時には18人に増えてはいましたが、主催者の3人の方を除くと厳しい数字といわざるを得ません。
 新作の「横浜篇:前編、後編」を発表したのですが、悲惨な状況でした。
Y150
2回目のステージの始まり。10人、最低観客数更新か?
 今回は横浜在住の桑山の友人が「市民企画」として企画書を書き、それに基づいて行われた「地球のステージ」だったのですが、思うに博覧会サイドが「市民企画」を軽んじていて、まったく広報に力を貸していないように思われます。
 博覧会のホームページだって、「工事中」みたいなところがなんと多いことか・・・。
 
 素敵な展示ブースや市民企画はたくさんあるはずですが、それは「Y150」のネームバリューによって人がきて、そこで新しい発見があるから「博覧会」なのに、まるで博覧会サイドは「市民企画をさせてあげるんだから、人もあなた達で集めなさい」といわんばかりの雰囲気です。
 それは違うと思う。それでは結局知り合いや、分かっている人しか来なくなってしまうと思います。広く一般のひとを対象に「博覧」することで、そこで思いがけないような新しい発見があり、人がつながっていくものだと思います。
 「ひと集めは、私ども博覧会サイドに任せなさい。あななたち市民は質の良い企画を用意してください」
 というのが本来なのに、そこが全く博覧会サイドによって実行されていないのではないでしょうか。
 ぎりぎりセーフで13人という史上最低の観客数は更新されなかったものの、こんな事でいいのでしょうか・・・。
 でも、ただ文句だけ言って
 「Y150はイカン、責任者出てこい!」
 と吠えているだけの人もまた良くないと思います。まずはみんなで足を運んで、この「Y150」がどうなっているのか、そして9月末までの会期に何ができるのか、いまここで考え直して再出発する必要があるのではないでしょうか。
 現場に行きもしないで「イカン、けしからん」というのではなく、その実態を見て前向きに「どうしたらY150が成功した、といえるのか」を大至急話し合うべきだと思いました。
 市長が辞職するかどうか、という問題ではなく、自分の町で展開しているこの「Y150」に自分がどうかかわるかを横浜市民はもっと素直に考えるべきではないか、と願います。
 せっかく訪れた150年目の記念の年なんですから・・・。
桑山紀彦

横浜開港150周年記念」への7件のフィードバック

  1. なんか…とても淋しい気分です。ステージの参加者が少なかったのはもちろんですが、「人が集まらない」ということに淋しさを感じるのです。その現実の背後にある「無関心」を感じてしまい、背筋がぞっとするくらいです。…10人…。そこからまた何かが始まれば、かろうじて「意味」はあるのでしょうが…。その「意味」を見いだせないことにぞっとするのです。野球場やサッカー場には何万という人が集まるのに。日本の行く末を案じています。けっして大げさではないと思うのですが…。
    桑山さん。それでも…ぼちぼちです。「真実」はけっして無くなりません。

  2. こんなこともあるんですね。
    えーーーって感じです。
    主催者側も出演する側も真剣勝負のはずなのにね。
    しかし、必ず、そこから拡がっていきますよ。
    桑山さん 元気に日本に戻られたんですね。
    よかったです。

  3. もったいない!
    いろんな意味でもったいないです。
    なんだかさみしいですねぇ。
    冷たささえ感じてしまいます。
    それにしても随分と中途半端なイベントなんですね。

  4. 昨日ステージを見終えて、桑山さんと優子さんが撤収されてるときにラディッシュを植えたんです。
    農大か何かの学生さんのブースでしょうか。
    お兄さんが誘ってくれたのでせっかくだからと思い植えてみました。
    横浜開港150周年の記念でラディッシュ。
    そのことは楽しかったし、お兄さんも親切だたのでいいのですが、記念イベントとラディッシュの間がからっぽだったのが違和感でした。
    他のブースのおじさんやおばさん、もとい、お兄さんやお姉さん方も真剣にそれぞれのブースに向き合っていらしたように接して感じました。
    けれども、桑山さんもおっしゃるように本当に人がいない。
    とにかく内輪のイベント化してしまっている。
    外に開いていないというのが参加してみての感想です。
    大変もったいないですよね!
    ずっとこのままじゃ、みなさんのやる気がどんどん下がってしまうと思います。
    せっかくやろう!と思ってされてるのに残念すぎます。
    東京に住んでいてもY150が何のイベントなのか知りませんでした。
    昨日行ったのも地球のステージを見るためだったので、行ってみて初めて何をしてるのか知りました。
    広報にもっと力を注いで、電車の中吊りとかの文字だけじゃなく、人の声でPRした方が人に届く気がしました。
    時間をかけて展示の用意をしたみなさんのことを本部の方たちは考えて頂きたいですし、参加されてる方たちも出来ることをやって人を呼んでみんなで盛り上げられたらいいですよね!
    昨日はピンバッチされてなかったのが気になりました!
    見えなかっただけでしょうか??
    長々失礼いたしました!

  5. そう・・・。
    「ピンバッチ」
    そもそも私はその意味あいを知りません。
    ただのファッションでない気はするのですが、
    教えていただけませんか。

  6. 桑山です
     ピンバッチは、各国で集めてきたものです。
     もちろん付けているのは、小学校のステージが多いので、低学年の子どもたちにも何か取っ掛かりがあるといいと思って付け始めたものです。
     1,2年生が「それな~に」と寄ってきてくれるんですね。
     「地球のステージ」の話の内容は難しくても、そんなピンバッチからステージへの取っ掛かりができればいいかな、と。
     ピンバッチの内容ですが、2,3個は1,2ヶ月おきに変わっています。でも定番としては、
    ・アリッサがくれた「ヴコヴァル市の市民章」、「クロアチアの国旗」
    ・パレスチナの女性たちがつくった「平和の鳩」
    ・ヒロシマ、原爆ドーム
    ・ジョンレノンの「War is Over」
    ・9.11同時多発テロの犠牲になった消防士さんたちを悼むもの
    ・UNICEFの絵
    ・アラスカ州旗
    ・ケニア国旗
    ・ネパール国旗
     などですが、結構ラストの3個くらいは別のものに置き換わります。
     今度、よろしかったら近寄って見てくださいませ。

  7. 丁寧なご説明有難うございました。
    ぜひ今度、見せて下さい。
    部活動が終わり来年受験の息子にステージに誘ったら「行こうかな」と言っているので(今のところ・・)ホント嬉しくて涙なのですが、気がかわりやすくて・・。連れて行きたいです。
    またおじゃまさせて下さい。

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