今日から聴力障がいの子どもたちへのクラスがスタートしました。
パレスチナに2003年から関わって初めてのことですが、心の中に抱えているストレスとしては、「コミュニケーションの困難さ」と「社会からの偏見や、不利な就職状況」などがあります。
それらのいくつかはトラウマとなり、子どもたちにPTSDを巻き起こしかねないと判断して、その予防のために「心理社会的ケア」を行っております。
現地駐在の那美子さんは、
「無音の中で、実に荘厳な空気の中で活動が進んでいった」
と語りました。
以前、聾学校(聴力障がいの子どもたちの学校)でステージを公演したことがありましたが、そのあまりの荘厳な空気の澄み方にステージスタッフ一同が心から感動して、涙したことを想い出しました。
何かを失えば、必ず何かを得ている。
聴力を失っている分、他の感覚が研ぎ澄まされている子どもたちは、震えるほどの澄んだ空気を創り出してくれます。
聴力障がいの子どもたちとのクラスも、こうして無事始まりました。
今日は後に効果を客観的に計るためのGHQ-12と言う質問紙を施行しました。子どもたちのスコア値も、活動と共に良い方向へ変わっていきますように。
桑山紀彦