ファラッハ、再会

19歳になったファラッハは美しい大人の女性になっていました。

2015年、11歳で映画「ふしぎな石~ガザの空」に主演したファラッハ。2歳の時に爆撃でお母さんを亡くし、それ以来ずっとお母さんのイメージは「血まみれのお母さん」だったファラッハ。そのイメージを変えるべく、この映画を制作したわけですがあれから8年が過ぎ、ファラッハはなんと大学生になっていました。

パレスチナ大学法学部に進学し、法律家を目指しています。

それは、

「母のように暴力によって命を落とすことのない世界をつくるため」

十分すぎる母への思いでした。今は2年生ですができれば大学院に進み、将来的には自分で人権を守るNGOを立ち上げて活動したいと語るファラッハ。本当に強くなりました。

そんなファラッハが見せてくれたスクリーンショット。それは一昨日バズった「踊るドクターK」の写真の上にファラッハのつぶやき。

「この人を私は知っている。この人は私の人生を大きく変えた人。この人のおかげで私は強くなり、そして今の自分がいる。」

そんなふうに書いてもらえるのか・・・。涙が止まりませんでした。

改めて、心理社会的支援の持つチカラのすごさを実感すると共に、こちらこそファラッハの人生にこんなふうに関わることが出来て本当に光栄でした。

トラウマに向き合う事。それはとても大変なことです。でも向き合えばちゃんとこうして力を得て自分の未来を決めていく原動力にもなります。大きな成長を遂げているファラッハ。いつか日本に来て、この映画の上映と共に舞台挨拶をしてもらえたら、どれほどの勇気を日本人が受け取れるだろう。そんな夢が脳裏に浮かびました。

桑山紀彦

 

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