北秋田、そして名古屋

昨日は北秋田市、合川中学校を中心とした人権に関するイベントで呼んで頂けました。

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 よく聴く中学生であろうとは想像していましたが、聴く姿勢からかもし出される静寂、心のこもった拍手、ステージ後の質問の質の高さ、片付けていると再びわざわざ「握手してください」と求めてくる男子生徒たち。
 全国統一学力試験でいつもトップクラスに位置する秋田県。その片鱗を見た思いでした。つまり落ち着いて勉強や部活動、仲間作りに励むことができる環境だと思いました。
 全国の学校を回っていると、いつ傷つけられるかびくびくしながら中学校生活を送らないと行けない学校や、一部の悪のりする生徒たちに振り回されて、自分もふざけないといけないような気持ちになって、いろんな事に集中できなくなっている学校もあります。
 そんな意味でこの北秋田、大館、合川という地域は非常に子どもたちが落ち着いています。でもそれだけだったら、そういった地域や学校はいくつもありました。しかし、この合川中学校が他と違うと思ったのは、校長先生とお話しできたときに聞いた内容です。
「この地域の子どもたちは、小さい頃からよく手伝いをします。人手が少ない割に自然が厳しく、雪もよく積もる。農業も中心なのでいろんな人手が必要です。その都度子どもたちは小さい頃から手伝ってきました。
 つまりこの子たちは、この地域の”担い手”なのです。子どもであっても、“この地域を支えている”という自負があります。だからよく手伝います。それが自然と全体の“輪”となり、協力の力や忍耐力が育ちます。だから、この地域の中学校で「問題行動」といった言葉を聞くことは極めて“希”と言えます。」
 のど元にすとんと落ちる言葉でした。
 恐るべし、秋田県北部。
 今年は珍しく秋田県の公演は2公演のみでしたが、今後も増えるといいなあと思っています。そしていろんな知見が得られることで、「ではどうするといいのか」を見すえていきたいと思いました。
 さて、今日は名古屋の公演でした。
 「国際交流はなのき会」の皆さん。愛知県の元気な女性集団です。これまでこの愛知県では、なかなかステージが増えず苦慮してきました。それでも「森の会」の若いお母さんたちとの定期公演。JICA中部の「ワールド・コラボ・フェスティバル」だけは毎年公演でした。それでも、じわじわとこうして広がっていくことがうれしいですね。
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 なんといっても名古屋は日本第3の都市、愛知県は我が岐阜県から見れば隣人であり、小さい頃からよく遊びに行きました。そんな愛知県の公演が増えていくといいなあと思っています。
 今回は、秋田県、愛知県と比較的ステージの少ない県に行かせて頂きました。そこにも元気に人が暮らし、いろんな人生を送っていらっしゃいます。まさにみんな「地域で生きている」。
 
 日曜日はいよいよ6年目にある広島平和公園でのステージ。残念なことに今年で一区切りになりそうですが、なんとか広島の公演がこれからも続いていきますように!
桑山紀彦

北秋田、そして名古屋」への2件のフィードバック

  1. 都会と違って良い意味で日本社会の原型が自然な形で残っている。
    経済成長優先で壊されてしまった都市部住人からみると大切にしたい町です。
    最近作られたものではない純粋な三力が脈々と受け継がれているのでしょうね。・・・・素晴らしい!!

  2. 愛知公演を自分と教員の仲間達の手で開きたいとずっと思っていますが、なかなか力不足で申し訳ないです。でも、いつかきっと地球のステージを呼びますね。待っていて下さい!

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