木曜日は初めて訪れる都立高校での公演でした。
何と十数年前に校長先生が町田かどこかのステージをご覧になり、ずっと呼びたいと思ってくださっていたとのこと。そんなに長い時間「呼びたい気持ち」が持続されるのもすごいなあ、と思いました。
今回は定時制の皆さんのみなので何と18時スタート。昔は夜19時からのステージなんてよくやっていましたが、安全性の確保が言われるようになって夜のステージは皆無の状況でしたが、定時制なので夜の時間帯です。
みんなそれなりにいろんな思いを持ちながらここで学んでいるのだと思うけれど、空気の震えが伝わってくるくらい透明な雰囲気の中で丸々90分の公演が進んでいきました。
目の前は近すぎるし飛沫も届いちゃうよと言ったけれど、結局目の前に座った男子生徒。渋谷系の出で立ちで、ステージの雰囲気に合うかな？満足してくれているだろうか？と思っていたら、終わりに目が合い、ちゃんと近づいてきてくれて、
「今日、スゲえ良かったっす。ムチャ感動しました。また来年もやってほしいっス。」
とグッとくる感想を語ってくれました。校長先生に聞いてほしかった、その場の生の感想。
実は全日制からも生徒会長たちが参加してくれていて、
「ズルいっすよ。これ全日でもやって下さいって校長先生に頼みましたので。」
と最後まで見送ってくれました。なんて素敵な高校なんだろう。
気がつけば来月は東京都立大島海洋国際高等学校（伊豆大島）、3月は昨年も呼んで下さった東京都立青梅総合高等学校と、都立高校が多くなってきています。このまま都立のいろんな高校におけるといいなあ、と密かに願っています。
桑山紀彦