福島県、奥会津の只見町には3つの小学校と唯一の中学校があります。小学校5年生から中学校3年生までの5学年を対象に、3,4年おきに呼んで下さっているのはこの町の教育委員会です。
小さな町かも知れないけれど、そのまとまり感を活かしてユネスコスクールに登録し、SDGsをリアルに学ぶ機会を設けていらっしゃいます。
今教育界ではESD(Education for Sustainable Development)~持続可能な開発のための教育がトピックです。これはSDGsを理解し実現するために教育の分野で強く働きかけを行っていこうという動きで、この2つを組み合わせた「ESD-SDGs」とは、地域や社会、国や世界の様々な課題解決に向けて、ESDという教育において取り組むことを意味しています。
まさに只見町は町一丸となってこれに取り組んでいます。その一環として「地球のステージ」が呼ばれました。只見町はこのESDの実現のために「地球のステージ」を呼んで下さっていたのです。
従って今日も4カ国を巡りましたが、それぞれにSDGsでは何番に相当し、どういう課題がそこに盛り込まれているかに触れながらの公演としました。そして最後には、
「昔の国際協力は先進国が途上国を支援するという単純な構図の中で動いていましたが、今は先進国と呼ばれる国々にも大きな問題があり、双方で問題解決への意識付けをしなければ世界は良くならないと言う視点に変わっています。
是非皆さんも、この国、この地域の中にある問題に目を向けながら日々の生活を送っていきましょう。」
というコメントを残し、公演を閉じました。
小さな町だからこそできるSDGsへの具体的な取り組みを実践する只見町。教育面でも非常に先駆的でした。また3年後に呼ばれる可能性を信じて、晩秋の会津をあとにしました。
桑山紀彦