スカイルーム担当スタッフのNICCO宗貞です。
参加児童37名とともに一泊二日の短期間でしたが、真夏の快晴の空のもと、陸前高田キャンプに行ってきました。今回は写真も文章も豊富にご報告いたします。
被災地宮城県名取市の児童たちが他の被災地岩手県陸前高田市にバスツアーで訪れる目的は、震災や津波の出来事を見つめて乗り越えていくため体験型の集団活動として取り組んでおります。
地元ガイドさんに案内されながら、デジカメ撮影こどもカメラマンたちは積極的に撮影しながら被災地で数々の事実と向き合っていました。
枯れた「奇跡の一本松」は、その種木を育てており将来の高田松原復活への希望にしています。
職員の大多数が亡くなられた取り壊し前の旧高田市役所入口には、千羽鶴が飾られ献花台があり市役所内は当時のままです、名取の子どもたちみんながお祈りと黙祷を捧げました。
広田半島のオートキャンプ場に建設された仮設住宅は、名取と違って木造戸建ての住宅街となっており人々は生活しています。
「なんか海に近いから閖上とか下増田と似てるね…やっぱり被災地だ」
「これ仮設?僕たちの住んでいる仮設と違うね」
そう…宮城県名取市は仙台平野の広がる地形ですから、押し寄せた津波はそのまま地下へ沈んでいきました。一方、岩手県陸前高田市はリアス式海岸の丘陵の入り組んだ地形ですから、押し寄せた津波はその後に大きな引き波となって全てを流し去ってしまいました。
これは震災による被災状況や被災規模はもちろん、その後の仮設住宅建設などの復旧や捜索発見による可能性と行方不明者数、さらに復興計画や防災の取り組みなどにも「大きな違い」を生み出していました。子どもたちは被災地間での相違を観ながらも実は共感出来ることが多く、同時に自分の体験や生活や内面を見つめていました。
また、キャンプといえば夏の定番「夏休みの想い出づくり」も子どもたちとの活動には重要な要素です。
夏の定番?
まずは大東ふるさと分校「コテージに宿泊」で自分たちだけの部屋やベッドに大はしゃぎ!
夏の定番?
屋外での「バーベキュー」も大切ですね!なんと夕焼けの陽に包まれながら絶景サンセットBBQを味わうことが出来ました!児童たちの食欲旺盛さに食材が不足気味で腹八分目に。
夏の定番?
夜は「花火大会」でキラキラはしゃぎ、ドキドキしながら「ナイトウォーク」などを楽しみました。
夏の定番?
朝もやのかかる涼しい高原で「NHKラジオ体操第1.2」は子どもたちの夏休み生活リズムを維持。
夏の定番?
大自然の広がる芝生広場で駆け回り「昆虫採集」に「自然散策」などのびのび自由に遊びました。
被災地に暮らす児童たちと交流会はスカイルーム活動の重要な要素です。自分たちだけではない事実を共有し、分かち合いに繋げることが目的です。これまでも宮城県東松島市宮戸島の小学生児童たちと交流会を行ないましたが、今回は陸前高田市小友地区「NICCO楽習会」参加児童たちと交流会のため再度陸前高田市内へ。
小友公民館では児童とNICCO陸前高田スタッフが迎えてくれました。
レクリエーションゲーム、名取⇔陸前高田ケンミンショー(ご当地紹介)などに取り組みつつ、
夏の定番?
みんなで協力!スイカ割り大会で盛り上がり、
昼食は、陸前高田未来商店街(復興仮設店舗)のカフェブロック808より特別価格で提供のピタサンドセットをほおばりながら、みんなスイカにかぶりついていました!一緒に遊んで食事をしたら、距離も近づきゆっくりと時間と空間を共有しながら過ごし、高学年女子はガールズトーク!笑顔が溢れます。
午後に小友小児童たちとお別れ、お見送りされながらバスは陸前高田を出発。
全体としてみんな元気に楽しく汗と泣きと笑いと虫さされなどもあった盛り沢山の夏休みキャンプでした。
NICCO陸前高田スタッフ、気仙沼スタッフの連携協力と何より皆様のご支援の上に、こうした活動が実現出来て子どもたちの汗と笑顔と成長を、また、震災を乗り越えようとする体験が出来たことに、スタッフ一同心から感謝しています。
今後ともNPO法人地球のステージ共々ご支援をよろしくお願いします。
宗貞 研
▼公益社団法人 日本国際民間協力会NICCO(ニッコー)
スタッフの皆さんお疲れ様でした。幼稚園のお泊り保育の時、キャンプ中は楽しいのですが終わるとドット疲れが出て、数時間寝込んでいました。皆さんもゆっくり休んで下さい。
暮らす町を離れて様々な活動をして一回り成長した事でしょうね! ラジオ大蔵はきちんとやるとダイエット効果があるそうです。
宗さん、充実のキャンプ報告、有難うございます。
NICCOの皆さんも各地で支援に当たられているんですね。
交流出来てよかったです。ガールズトーク、いいですね~。
笑顔が何よりです。
昨日、松江市で中国地区の農業高校の研究発表大会があり、見てきました。ある高校の発表で、なんと閖上の日和山からの写真が出てきました。学校でつくったお米を東北に届けに行った活動報告でした。説明では「宮城県立農業高校近くの神社の跡地」ということでしたが、日和山からの閖上でした。農業高校では教室のカーテンをはずして、それにくるまって夜を過ごしたそうです。
高校での公演には、できたらこの宮城県立農業高校についても、触れてもらえたらいいなぁ・・・。