木幡中学校と京都アニメーション

日本最長の中学校は京都府宇治市の宇治中学校で今年15年目が終わりました。そしてそれに続く中学校が今日の宇治市立木幡中学校、14年目です。でも実はもう一つ14年続いている中学校があります。それは愛しの山形県にある鶴岡市の鶴岡第一中学校です。既に来年のご予約も頂いているので、15年目が確実となりました。

今日の木幡中学校は常に1日2公演。それはまず午前中に1年生へステージの1番、そして午後から2,3年生へステージ2番ないしは3番という変則パターンで公演が続いています。午前の1年生も、午後の2,3年生もとても落ち着いており、ごく一部の2,3年生の中には元気よすぎる時もありましたが、全体的な静けさは全く崩れることなく最後まで見事な聴く姿勢でした。

そして木幡中でいつもすごいと思うのは必ず誰か先生がステージ脇に来て話しかけてくださることです。とても楽しみにしていたこと、多くの気づきを今日も得たことなどを熱く語って下さいます。本当に「先生」という仕事に誇りを持ち、日々苦労もあるけれど子どもたちと関わることが大好きな先生たち。そんな先生たちの熱い気持ちも、長く続く一つの理由なのだと思います。

いつも関西で音響を担当して下さっているSOLの社長、長谷川さんの息子さんは今この木幡中の3年生です。これで3年連続お父さんが音を出すその「現場」に立ち会っていよいよ卒業です。あっという間の3年だったように思います。お父さんがとても芸術的かつ大切な仕事をしていることを感じてくれたら嬉しいです。

公演が終わって校長先生に挨拶に行くと、すぐに来年の予定を決めて下さいました。ここは一人いくらという事で「地球のステージ」鑑賞のためのお金を集めて下さっています。それは一人数百円ではありますが、それが原資となり継続にも困難が少なくなっている理由の一つです。そんな工夫も宇治の先生たちのやる気が故にできているのだと思います。

14年、15年という年月、一人の講師をずっと呼び続けることは大変なことだと思いますが、そんな学校に支えられながらこれからも頑張っていこうと思いました。

木幡中に栄光あれ!

帰り、京都アニケーションに事件現場に行きました。木幡中からほんの5キロほどのところにありました。今は塀に囲まれ、いよいよ解体工事が始まっていました。ここで亡くなった36人の方の人生の願いに思いを馳せながら手を合わせました。こんな凄惨な事件が起きてしまうような国になってしまった日本。でも希望はあります。それは今日の木幡中学校の900人を超える中学生のまとまり感と、熱い気持ちで学校を守っている先生たちの存在。この国の教育はほんとに国を支えています。先生たちが雑事に振り回されず、思いっきり子どもたちに関われるような環境をこれからも守っていくことが大切だとつくづく思いました。

明日は岐阜の羽島高校、7年目です。

桑山紀彦

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