メイソウって?

今回イスタンブールで16時間にわたるトランジットをしているので、街に出ました。そしてMall of Istanbulという巨大なショッピングセンターの中で見つけたのか「メイソウ」~MINISO~という雑貨店でした。

そのロゴはまさにユニクロにそっくり。店内はまさにダイソーと無印良品を重ね合わせたような雰囲気…。この店は何だろうと思いながら店内を見て回りました。商品の裏には日本語の表記があり、「株式会社 名創優品産業 東京都中央区銀座3-10-7」と記載がありますが、その下には明らかに中国語で「銀座京屋大厦7楼」。そう、調べてみるとこの「メイソウ~MINISOU」は日本にも会社登記はされているけれど2013年に広東省広州市からスタートした生粋の中国企業なのでした。2016年には世界展開を始め、現時点で80カ国に3600店舗を展開しているという、莫大な数の小売業の会社です。

しかし、このぱくりにも見える「メイソウ」さん、実は文化服装学院出身の三宅順也という日本人がチーフデザイナーを務めているということで、あたかも日本製であるかのごとくに見せる手法をとっています。日本にはたった5店舗ほどしかないけれど、わざわざこのイスタンブールで売られている商品の裏側に長々と日本語表記をしているのは、「日本製と信じさせる」狙いがあるように思えます。う~ん、ユニクロ、ダイソー、無印良品はどう思っているのか…。

ところが一番びっくりしたのは、これまで中国製といえば「安かろう・悪かろう」であったのに、この「メイソウ」さんの品物は、そのクオリティやデザインセンスが全くこれまでの中国製品とは異なり、すごく「イケてる」ことなのです。普通のイヤホンも1600円程度と値段もほどほどにしますが、それに納得できるくらいにしっかりしたクオリティ、包装、陳列を誇っているように見えるのです。う~ん、恐るべし…。

ここまでクオリティを上げられているのなら、別に日本製を偽装しなくても正々堂々と勝負したって、絶対に受け入れられるだけのモノを持っているように思いますが、メイソウさんは今後もこういった方向性のままで行くのでしょうか。

少々残念な思いを抱えながら「メイソウ」をでましたが、なぜ「MINISOU」が「メイソウ」になっているのかの疑問が解けないまま、イスタンブールをあとにします。

皆さんの周りに「メイソウ」が増えてくるかも…。

桑山紀彦

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