再び、広島県三原市に降り立つことが出来ました。
津波の時、うちのクリニックに来て下さった木原先生。見て見ぬ振りしない先生はこの街の医師会長です。そして木原子どもクリニックの院長です。多くの実行委員の皆さんと共に、こうして「地球のステージ」を呼んで下さって3年になりました。
土曜日の日中はとても集客が難しいけれど、今回も多くのお客さんを集め、さすが!三原の実行委員会です。そして今日は3番でした。このリージョンホールは画面も大きく、客席との距離感が短いので非常に親近感があります。だからこちらの気持ちも入りやすく、とてもいい環境でステージが出来ます。今日の3番は「南スーダン難民篇」「パレスチナ篇~ガザ映画制作篇」
「スリランカ篇」そして「9年目の津波篇」で構成しました。スリランカ篇はもう15年も前の津波の話しですが、今振り返っても大切なテーマ、「ボランティアとして何が出来るか」を軸に話を進めます。今日は妙に納得のいく語りだと思えました。
そして会場には迫さんご夫妻の姿がありました。
迫さんは昨年7月の中国地方豪雨で甚大な被害を受けた人です。あの日、医師会の巡回診療で訪れた体育館に寝泊まりされていました。ほこりにまみれた目を洗い、その足でご自宅の片付けの現場に行かせていただきました。それ以来のお付き合いですが、今日は新しく始められたお店を閉めてステージに来て下さいました。
「9年目の津波篇」には、「記憶を取り戻し感情をくっつける」という図表があえて出てきますが、お父さんがとても納得して下さっていました。
「あれは本当によく分かる。ああやって語りながら心を落ち着けていくんだと言うことが本当によく分かった。」
やって良かったと思う、そんな時間でした。
来年はもっと大きなホールでやろうと言って下さる木原先生、そして実行委員の皆さん。また来年4番でお目にかかれることを願いながら、今日は名残惜しい三原を離れました。
本当にいつも見て見ぬ振りしない木原先生に、脱帽!
桑山紀彦